ルンバ654

2015年10月10日に、日本正規輸入代理店・セールスオンデマンド社から発売となった、米・アイロボット社製ロボット掃除機ルンバ654です。


これは廉価版ルンバ・600シリーズの1機種ですが、600系は2012年10月の初登場です。

また、それはそもそも500シリーズのマイナーチェンジ品で、その初登場は2007年9月となっています。

なので、これは実質的に9年目に突入するボディの機種ということになります。

しかし、ルンバが実用品として認知され始め、販売台数を飛躍的に伸ばしたのはその500シリーズからですので、これは "名機" という言い方も可能な製品ということになります。


▼AeroVac(エアロバキュ)

ただし、この「ルンバ654」は、"AeroVac(エアロバキュ)" という、故郷・アメリカでは2011年から販売されている、新しい集塵方式が採用されています。

本来、500シリーズまでは、回転ブラシが大きなゴミをダストボックスに掻き込み、そこで取り残した小さなゴミを、その後部にあるゴム製の細い横長の吸引口から吸っていました。

しかし、この "AeroVac(エアロバキュ)" では、後部の吸引口が廃止され、回転ブラシでゴミを掻き込みつつ、同時にそのゴミを吸う方式(他社のロボット掃除機も普通はこうです)に変更となっています。

旧型ダストボックス/ゴムベラ状吸引口 旧エアロバキュ裏

左:従来型 / 右:エアロバキュ

この方式は、ペット等の毛に強いとされており、この初装備となったアメリカ用の「ルンバ550」は、 "ペットシリーズ(Pet Series)" と呼ばれていました。


実は、日本においても、700,800,900シリーズは、使用するフィルターの違いこそあれ、"AeroVac(エアロバキュ)" 型で、アメリカでは600シリーズもこの方式です。

なので、日本でも500,600シリーズを通じて初めて、とうとうこの方式が発売されたということになります。

以前の方式は、掻き込んだゴミと吸引したゴミが別々に溜まったので捨てにくかったのですが、新方式は全部一緒で捨てやすいです。

なので、新型が買える方は、それで良いのではないかと思います。

日本国内500,600シリーズ用ダストボックス エアロバキュ内部
内部&フィルター フィルター3種類

右下の写真の黄色い正方形×2のフィルターは、700シリーズ用です。

尚、実はこのエアロバキュのダストボックスには、別売もあります。その為、日本正規品の通常の500,600シリーズを既に所有しているものの、ダストボックスが羨ましいかな、と思える場合には、8,000円程度出せば追加で購入することが出来ます。

価格は、安くはないですが、実は吸引モーターも新品になります。なので、ルンバが生まれ変わったかの気分を味わえるかも(?)しれないと考えれば、仕方がないと思えるかもしれません(笑)。


▼時刻予約機能

廉価版である(日本版)600シリーズには、従来は時刻予約運転機能がある機種がありませんでした。

しかし、非常に高価な900シリーズの発売に伴って、この最安の600シリーズにも、とうとう同機能のあるこの「654」が発売となりました。

ルンバの予約機能は、どのシリーズでも曜日毎の設定が可能なので、かなり実用的です。


▼その他の特徴

◆ 自動充電

まず、現行型の全てのルンバには、充電基地(ホームベース)が付属しており、この「654」にも勿論付属しています。

ルンバは、ここから掃除に出発し、完了後はここに戻って自動で充電します。

この機種の場合には、時刻予約機能がありますので、起動すら自動とすることも可能です。

人間がすることは、本体内に溜まったゴミを捨てたり、フィルターを掃除したり、回転ブラシに何か絡まっていないか等時々見てやること位です。


◆ ダートディテクトモード

これも現行型ルンバには共通ですが、ゴミを吸うとセンサーで察知し、その周辺にはゴミが多いと判断して集中的に掃除をする "ダートディテクトモード" が搭載されています。

ただし、600シリーズは7,8,900シリーズとは違い、センサーは砂や小石用の振動センサーが1系統のみですので、それが反応するのはその種のゴミのみということになります。

上位シリーズだと、それに加えて光センサーが付いていますので、一応ホコリにも対応しています。


◆ バーチャルウォール

ルンバには、ルンバが入れない赤外線の壁を発生させる、バーチャルウォール発生装置が付属します。

これには実は2種類があり、通常版は電源をONにした後、ルンバがほぼ絶対に運転を完了する2時間で自動でOFFになります。

それに対し、この「654」にも付属する "オート" 版は、原則時刻予約機能に対応するために、電源をONにすると、再び手動でOFFにされるまで電源は入りっぱなしとなります。

そしてそれがこの機種には1つ付属しています。

これは、1つも必要ない方もいらっしゃると思いますので、1つあれば十分だと思いますが、足りない場合には別売品(※7,020円)を買い足すことが可能です。


◆ XLifeバッテリー

ルンバでは、通常ニッケル水素型のバッテリーが採用されていますが、この「654」では、800系前期シリーズ、及び622,621と同じ "XLife" 型、すなわち長寿命型のニッケル水素バッテリーが採用されています。

寿命は、約3年であるとされていますが、これは実は週4回使った場合として計算されており、回数換算では625回ということになります。

この数値だと、少し多めですが、特別多い訳ではありません。


◆ リモコンが非付属

リモコンは、日本仕様のルンバには基本的に付属しており、この下位機種の「622」にも付属しています。

しかし、この「654」には付属していません。

もっとも、ルンバは自動掃除機であり、人が操作する必要はそもそもないですので、付属していないのが本来の姿であるはずです。

操作性も、あまり良くありませんので、1度使えば大抵の人はもう使わないと思います。

ただし、時刻予約機能を使わず、人の手で起動する場合には、本体のボタンを使用すると、使用毎にしゃがむ必要があります。

しかし、リモコンを使用すれば、その必要はありません。

なので、その点を魅力的と思うのであれば、あった方が良いかもしれません(普通はなくても何の問題もないと思います)。


▼「654」と、下位機種「622」の違い


654622
発売日2015/10/102014/9/12
集塵方式掻き込み&吸引一体型
(エアロバキュ)
掻き込みと吸引が別
(従来型フィルター)
時刻予約×
リモコン×(定価:3,780円)
交換用エッジクリ
ーニングブラシ
×(定価:2,160円)
定価[消費税8%]58,320円52,920円

 価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。


ルンバ654
楽天
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楽天レビュー:レビュー(_件)を参照
ヘッド形状:パワーブラシ(+サイドブラシ)
吸込仕事率:未公表/対応床面積:約25畳
重量:約3.6kg /運転音:未公表
サイズ:直径34.0cm×高さ9.2cm
3時間(自動)充電・60分可動/最大可動時間90〜120分
段差乗り越え:2.0cm程度
色:ブラック×グレー
オートバーチャルウォール×1付
(予備AeroVacフィルター×1付)
XLife(エックスライフ)バッテリー搭載型


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関連サイト:

ルンバ600シリーズ|自動掃除機ルンバ・公式サイト

ルンバ654|iRobot公式ストア