「ルノンXR210」は、"お、ねだん以上" のニトリが販売する2種類のロボット掃除機の内の上位バージョン(2015年新型)です。
主な機能としては、
- お掃除後に自動で充電基地に戻る自動充電機構
- 片側のみのサイドブラシが側面のゴミを掻き集め、本体裏の2本の回転ブラシがゴミを内部に掻き込み、その後方の横長の吸引口が逃したホコリを吸引
- 進入禁止区域を作る "バーチャルウォール" ×1
- 赤外線センサーで物を探知し、接触は避ける(失敗有)
- 専用マイクロファイバーパッドを取り付けての拭き掃除機能
- タイマーによる自動掃除
といったところです。
ルンバが赤外線センサーで物を探知した後、速度を落とした上で、バンパーセンサーがそれに触れて方向を変えるのに対し、この「ルノンXR210」では基本非接触で方向を変えることと、そして、拭き掃除機能が付いていること以外は、ルンバに準じています。
実のところ、この「ルノンXR210」は、2007年型ルンバ500(及び、その後継600)シリーズの実質的なコピー機です。そのため、基本設計は古いです。
製造メーカーは、2014年に日本市場にも正式に参入した、中国の "深セン・シルバースター・インテリジェント・テクノロジー" (「XRobot」ブランドで展開中)で、同系統機種(Cシリーズ)は、以前からOEMの形で無名メーカーによって、日本市場において数種類販売されています。
その中でも一番有名なのは、GAIZ(ガイズ)の「FALTIMA031」(XRobotのC2に該当。ルノンはC1系)です。これは2010年1月の発売で、既に在庫のみの販売となっています。
写真を見る限り、本体上部の操作部の形状こそ異なりますし、「ルノンXR210」では、そちらには付属していなかった "バーチャルウォール" が追加されていますが、それ以外は同じ金型で生産された製品に見えます。
「FALTIMA031」の能力としては、一見悪いわけではありませんが、とにかくよく走行不能に陥ります。
特に、絨毯・敷物の端は、2本の回転ブラシの間に巻き込んで動けなくなる可能性が高いです。
なので、ドア前マットの類を撤去しておけば良いものの、カーペットが部屋の中央に敷いてある場合等には、使用するのは止めておいた方が良いでしょう。
ルンバとの違いとして、赤外線センサーからの情報で物には接触しないようにはしますが、家具の角等尖った物は認識できず、衝突します(これはルンバや他のロボット掃除機でも、赤外線/超音波センサーを使う限りは同じなので、皆同じです)。
また、ルノンでは、実はカーテンも認識して避けてしまいます。しかし、カーテンの下や数センチ奥を掃除しようと思えば、カーテンは押して進む必要があります。
ルンバはカーテンに対応していますので、対象を認識後は減速するだけとし、方向転換の決定はバンパーで触れた後となっています。
実は、「ルノンXR210」だけではなく、「FALTIMA031」にもあった、マイクロファイバーパッドによる床拭き機能に関しては、小さなそれを本体裏・後部にオプションとして取り付けて使用します。
これは、付いていないよりはマシのはずですが、サイドブラシの横回転でも、一定の床磨きの効果がありますので、それで十分と言えば十分です。
なお、市販のフローリングシート等での代用は基本出来ませんので、その意味での使い勝手は悪いです。
また、絨毯上では、基本的に走行の邪魔となりますので、フローリングと絨毯の両方がある場所では、原則的に使用できません。
この「ルノンXR210」は、床に段差も絨毯も特に何もなければ、もしくは部屋の隅まで全て絨毯であれば、もしかしたらありかもしれません。
しかし、これは約2万円ですので、もう少しお金を出すか溜めるかして、3万円強のルンバを買うのが圧倒的に無難です。
ニトリに特別な親近感でもあれば別ですが、そうでなければ少しだけマシな地雷となりかねません。
※価格は変動するかもしれません。時価はリンク先にてご確認下さい。
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・楽天 ― ― ― ・※amazon等他所では販売がありません ・楽天レビュー: ・ヘッド形状:掻き込み+吸引(サイドブラシ×1) ・目詰まり対策:― ― ― ・吸込仕事率:未記載 ・14.4Vニッケル水素充電池(2200mAh) ・本体重量:約3.2kg ・運転音:60dB ・色:ホワイト×グレー ・約4〜5時間充電・稼働時間不明(多分80分程度) ・リモコン&タイマー付 ・床拭き機能(専用マイクロファイバーパッド) ・バーチャルウォール×1 ・サイズ:直径32×高さ9cm | |
関連ページ:
・ニトリ・ロボット掃除機「AIM-RC07(N)」&旧「ファシル2 M-H298」
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