「MC-PA35G」は、2015年6月25日にパナソニックから発売となった、新型(マイナーチェンジ)の紙パック式掃除機です。
これは一応、パナソニック製紙パック式の上位シリーズ "強力パワータイプ" の1機種ということになりますが、吸込仕事率は500Wしかありませんので、実際は低パワータイプということになっています。
※評価はおおよそのものです。
▼ ヘッド (4)
この「MC-PA35G」のヘッド "パワフル自走(親子)ノズル" は、モーター式回転ブラシを内蔵した上で、多少の自走能力を持つ自走式です。
その回転ブラシの回転には、ふき掃除効果があり、フローリングの表面を磨くことが可能です。
一応、そのブラシは毛先が2股に分かれたY字状となっていて、効果的に床を掃くことが出来るようになっており、また、毛先が球状で、絨毯にくっついたゴミも掻き取りやすくもなっています。
更には、ヘッド左後方にある足踏みペダルでヘッド部(親ノズル)が外れ、すき間ノズル的に使える子ノズルが現れる便利な仕組みも付いています。
▼ 吸引力(吸込仕事率) (3)
この機種の吸込仕事率の最大値は、500Wです。紙パック式で500W程度あるのは最低限ですので、1万円未満の低価格機種であればともかく、この価格帯でこのパワーでは、かなり寂しいです。
▼ 清掃力 (3.5)
ヘッド性能はそこそこ高いですが、吸込仕事率が低いので、あまり感心できません。
▼ 吸引力持続 (3)
この「MC-PA35G」を始めとするパナソニックの紙パック式 "強力パワータイプ" のシリーズでは、紙パックを一度バスケット状のケースにセットし、それを改めて本体内にセットします。
そのバスケット状ケースと、本体内部の壁面との間には必ずすき間が出来る為、モーターによる吸引力は、紙パック後部だけではなく紙パックの全面に働くことになります。
これは元々は、紙パックが膨らんでも取り出しやすくする仕組みでしたが、吸引力の持続にも有利に働いています。
▼ 紙パック+フィルター性能 (3.5)
本体購入時に付属している紙パックは「AMC-HC11」で、0.5μm以上の大きさのホコリの99.9%を捕塵する性能を持っています。
また、この機種には、"アレル物質抑制・抗菌酵素加工フィルター" が内蔵されています。
その名前の意味は、抗菌効果や抗アレルギー性物質効果があるというものですが、その効果は多分ないよりはマシといったところでしょう。
▼ 標準紙パックの容量 (3)
紙パックに入るゴミの容量は、1.6Lなのでごく普通です。
▼ 標準紙パック価格 (2)
標準紙パック「AMC-HC11」は、1枚約333円です。
非常に高いようですが、それでも日立と東芝の最上位紙パックよりは安いですし、パナソニックには脱臭力強化型で、更に高額な1枚400円もする「AMC-ZC5」も存在しています。
この「MC-PA35G」には、それを装着することも可能ですし、また、(同社製の)これらより安い物を装着することも可能です。
▼ 本体重量 (2)
「MC-PA35G」の本体重量は3.9kgなので、以前はともかく現在は比較的重いです。本体を片手に持って使いたい女性向けではないかもしれません。
▼ ヘッド+延伸管+ホース部重量 (2)
延伸管+ホース部は、2014,2015年度型と続けて軽量化したという話ですが、ヘッドを合わせるとまだ1.7kgもあります。これはモーター式回転ブラシ内蔵型としても、比較的重い部類です。
▼ 運転音(最大値) (3)
この機種の運転音は、59db〜約54dBですので、どちらかと言えば静かな部類で、紙パック式としては4番目に静かな機種です。出来ることなら、この位の製品は手に入れたいというレベルです。
▼ エコモード (5)
この「MC-PA35G」に付くエコモード(エコナビ)は、パナソニックでも最高性能のものであると共に、家庭用掃除機としても最高レベルです。
吸気内の異物を赤外線で検知する "ハウスダスト発見センサー" 、それと連動する回転ブラシの回転数制御、床質検知、ヘッドが床から離れると約3秒で吸引を停止する "アイドリングオフ" を備えています。
▼ 手元グリップ形状 (3)
延伸管最上部の手元グリップですが、これは輪になった物の方が手前に引き易く、掃除が楽に進みます。
勿論、これでも付いていないよりは、付いている方がずっと良いのですが。
▼ 特記項目 "ハウスダスト発見センサーランプ" (5)
エコモードで使われる "ハウスダスト発見センサー" は、吸引力制御に利用されるだけでなく、ゴミを吸引した際に使用者にランプで知らせます。これにより、人の目には見えないゴミを掃除機が吸っているのを確認しながら掃除が出来るという、画期的な機能となっています。
ただし、この機能により、思わず念入りに掃除を行う羽目に陥ります。なので、エコモード用の機能でもあるにもかかわらず、掃除の時間そのものが増えることによって、電気代も幾らか増えるかもしれません。
もっとも、掃除機は掃除道具ですので、室内が綺麗になるのが一番だと言えばそうなのですが。
▼ 付属ブラシ類 (3)
この「MC-PA35G」には、手元ブラシと延伸管部先端ブラシ(子ノズル)が共についています。
勿論、すき間ノズルも付属しています。
▼ 価格 (3)
価格としては、数か月すれば、2万円前半で買えるはずです。
▼ 総合評価 (3.20)
この「MC-PA35G」は、"ハウスダスト発見センサー" と、足踏みペダルでヘッド部が外れる "親子ノズル" が主なウリとなります。
今年度からは、運転音も一応はウリとなるレベルとなり、何故か欠けていた手元ブラシも装備され、マシにはなりました。
しかし、やはり吸込仕事率が紙パック式としては最低限であることと、どのメーカーでも通常上級機には手元グリップがサークル(輪)状の持ちやすいものが付きますが、これは一段落ちる半月状のタイプとなっています。
なので、一応の上位機種として、何とも微妙ではあります。
当「MC-PA35G」と、前年度型「MC-PA24G」との違い
MC-PA24G | MC-PA35G | |
運転音 | 62〜約56dB | 59〜約54dB |
ヘッド+延伸管 +ホース部重量 | 1.8kg | 1.7kg (径小ホース採用) |
手元ブラシ | × | 〇 |
2015年度型では、見ての通り性能は少し上がっています。
しかし、実は前年度型は、今回この「MC-PA35G」と「MC-PA15J」の2機種に分けられ、こちらはその上位機種である為、少し充実した性能となったという側面があります。
パナソニック製2014,15年度型、上・下位機種との比較
MC-PA34G | MC-PA35G | MC-PA15J | |
ヘッド | パワフル自走ノズル | 軽走パワーノズル | |
吸込仕事率 | 570〜120W | 500〜120W | |
ヘッド+延伸管 +ホース重量 | 1.8kg | 1.7kg | 1.6kg |
運転音 (控えめモード時) | 57dB〜約52dB (54dB〜約52dB) | 59dB〜約54dB (未搭載) | 62dB〜約56dB (未搭載) |
拭き掃除効果 | フローリング の菌まで | 標準品 | |
LEDナビライト | ヘッド&子ノズル | × | |
手元グリップ | サークル(輪)状 | 通常型 (オープンタイプ) | |
手元ブラシ | 〇 | × | |
外装 | 加飾成形 (高伸縮フィルム貼付) | 通常型 |
※上位・最新機種未発表につき暫定版。
下位機種はヘッドが劣る下位機種です。自走式ではなく、絨毯上でのパワーが少し劣りますので、フローリング用だと思っておいた方が良いかもしれません。
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
・ | |
![]() | ・楽天![]() ・amazon ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ![]() ・ヘッド形状:パワフル(親子)自走ノズル ・目詰まり対策:紙パックバスケット収納構造&パワー持続センサー ・吸込仕事率:500〜120W[エコナビ有] ・本体重量:3.9kg/ 全体重量:5.6kg ・運転音:59〜約54dB ・排気方法:まいあげブロック構造 ・持ち手(本体):角度変動式常設型 ・すき間ノズル収納:延伸管裏 ・色:ピンクシャンパン(P)、シャンパンゴールド(N) ・エアダストキャッチャー付 ・ハウスダスト発見センサー有 ・標準紙パック:AMC-HC11(1枚付属) |
前年度型
・ | |
![]() | ・楽天 ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ・ヘッド形状:パワフル(親子)自走ノズル ・目詰まり対策:紙パックバスケット収納構造&パワー持続センサー ・吸込仕事率:500〜120W[エコナビ有] ・本体重量:3.9kg/ 全体重量:5.7kg ・運転音:62〜約56dB ・排気方法:まいあげブロック構造 ・持ち手(本体):角度変動式常設型 ・すき間ノズル収納:延伸管裏 ・色:メタリックシルバー(S) ・エアダストキャッチャー付 ・ハウスダスト発見センサー有 |
関連ページ:
・MC-PA15J(下位機種)
・MC-PA24G(前年度型)
関連サイト: