日立から2015年4月25日に発売となった、コードレスサイクロン掃除機「PV-BC200」です。
その特徴としては、モーターとバッテリー部を含む中核部をスティック部から取り外してハンディクリーナーとして使用できる、スティックハンディ兼用の2WAYタイプであることが挙げられます。
2WAYタイプには、ダイソンのようにハンディクリーナーを基本としているものもありますが、この「PV-BC200」は、スティッククリーナーを基本としています。なので、これはどちらかというと床掃除向きということになります。
また、ヘッドにはモーター式回転ブラシを内蔵した "スムースヘッド" を装備していますが、これは自走式となっており、微弱な前進力を発揮することで、本体を動かすのが少しだけ楽になっています。
ヘッドには前方を照らす6灯のLEDライトが内蔵されており、テーブルの下等暗い場所も掃除しやすくなっています。
集塵方式は、一応サイクロン式となっており、確かに大きなゴミは分離・収納出来るようです。しかし、肝心の細かなチリは、1段目のフィルター・スポンジフィルターは勿論として、メインの蛇腹フィルターに普通に到達しているはずです。
付属品としては、縦方向に角度調節可能な "曲がる吸口(ブラシ付)" が付属しており、これは2WAYタイプ、ハンディ専門タイプを問わず他機種にはない物ですので、便利と言えば便利だと思います。
▼ エルゴラピードとの違い
この日立製「PV-BC200」を買おうとする方は、エレクトロラックス社のエルゴラピードリチウムと迷われるものと思います。
PV-BC200 | エルゴラピード リチウム | |
ヘッド | 自走式 | 非自走 |
重量 (スティック/ハンディ) | 2.8/1.4kg | 2.6/1.1kg |
バッテリー | 18Vリチウム | 18Vリチウム |
充電時間 | 4時間 | 4時間 |
稼動時間(強/弱) | 13/40分 | 13/35分 |
特殊機能 | 曲がる吸口 | ブラシクリーン |
まず、この「PV-BC200」で基本となるスティッククリーナーとして使用する場合には、この製品は充電式としては非常に珍しく、ヘッドが回転ブラシの回転による自走式です。その為、非自走のエルゴラピードと比べると、比較的軽い操作感で動かすことが可能です。
しかし、ヘッド接続部の関節がどうもイマイチで、エルゴラピードに比べると手首を捻っての方向転換がし辛く出来ています。その為、広い面積を掃除するなら「PV-BC200」で、ゴチャゴチャした場所を掃除するなら、エルゴラピードの方が良いかもしれません。
また、「PV-BC200」は、エルゴラピードリチウムと比べてスティック時にも200g重いですが、ハンディクリーナーとして使用時には、何と300gも重めです。
ハンディ時に300gも重量が違えば、差は大きいですので、ハンディクリーナーとしての使い勝手を重視する場合にはエルゴラピードの方が良いでしょう。
ただ、持ち手の形状が、エルゴラピードではデザイン優先で単にスティック状のものとなっていますが、「PV-BC200」ではリング状ですので、こちらの方が持ちやすくはあります。
サイクロン部に関しては、どちらもまともなサイクロンではありませんが、それでも清掃が必要なフィルターにまで大きなゴミが達しない分で、「PV-BC200」の方が少し良いかもしれません。
エルゴラピードではメインフィルターにあるバネの付いたつまみを引っ張って離すことで、フィルターに衝撃を与え、簡易的にホコリを落とすことが出来る便利な仕組みがあります。しかし、この方法では必ずホコリが舞うので、一長一短です。
あと、エルゴラピードには、足踏みペダルで回転ブラシに絡みついた毛を切断する他にはない特殊な機能(「ブラシ(ロール)クリーン」)がありますが、こちらにはそれに相当する機能はありません。
特殊ノズルの "曲がる吸口(ブラシ付)" なら、おまけで付属していますが。
▼ 前年度型「PV-BA100」との違い
PV-BA100 | PV-BC200 | |
発売日 | 2014年2月22日 | 2015年4月18日 |
バッテリー | 14.4Vニッケル水素 | 18Vリチウムイオン |
稼動時間(強/弱) | 12/30分 | 13/40分 |
フィルター 水洗い | × | 〇 |
ボディカラー | シャンパン(N) レッド(R) マグノリア(XV) | ディープシャンパン(N) パールレッド(R) |
2015年度型の「PV-BC200」は、2014年度型「PV-BA100」のマイナーチェンジ品です。
変更点としては、まずバッテイーの電圧が上がり、その種類も上級のリチウムイオンタイプに変更となっています。
これにより、1分しか稼働時間が伸びていない強モード時には、パワーが少し上がっているはずです。
しかし、弱モード時には10分も稼働時間が伸びているので、恐らくパワーは据え置きとなっているはずです。
また、フィルターについては、前年度型ではフィルターをブラシで擦る事も、水洗いをすることも禁止となっており、出来ることはフィルターの枠を叩いてホコリを落とすこと位でした。しかし、今年度の新型では目出度く水洗いが出来るように "神改造" されています。
元々、そのようなメンテナンスのしようがない仕様は旧「PV-BA100」位のものだと思いますが、今年度型での改善により、やっと普通に買うことが出来る製品となりました。なので、例え安くても、前年度型を買うのはあまり好ましくないと思います。
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
・PV-BC200 | |
・楽天 ・amazon ・楽天レビュー: ・ヘッド形状:スムースヘッド(自走式パワーブラシ) ・目詰まり対策:一応の遠心分離機構 ・吸込仕事率:未公表 ・18Vリチウムイオン充電池採用 ・本体重量:2.8kg(ハンディ:1.4kg) ・運転音:64〜?dB ・色:ディープシャンパン(N)、パールレッド(R) ・約4時間充電・「強」約13分/「弱」約40分 ・充電台、ブラシ付曲がる吸口(&すき間ノズル)付 | |
前年度型
・PV-BA100 | |
・楽天 ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ・ヘッド形状:スムースヘッド(自走式パワーブラシ) ・目詰まり対策:一応の遠心分離機構 ・吸込仕事率:未公表 ・14.4Vニッケル水素バッテリー採用 ・本体重量:2.8kg(ハンディ:1.4kg) ・運転音:64〜?dB ・色:シャンパン(N)、マグノリア(XV)、レッド(R) ・約4時間充電・「強」約12分/「弱」約30分 ・充電台、ブラシ付曲がる吸口(&すき間ノズル)付 | |
関連ページ:
・PV-BC500 パワーブーストサイクロン(上位機種)
・PV-BA100(前年度型)
・東芝 VC-CL1200/VC-CL200 トルネオVコードレス
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