「ルンバ621/622」は、2014年9月12日に日本正規輸入代理店・セールスオンデマンド社から発売となった、米・アイロボット社製ロボット掃除機の廉価版シリーズ・600シリーズの最新モデルです。
安いとは言え、両機種とも充電基地が付属しますので自動充電が可能ですし、人工知能も高性能で、最上位800シリーズとも基本的に共通のはずです。
ただし、これらには時刻予約機能がありません。なので、外出する際にスイッチを入れるのは普通に可能ですが、外出中、もしくは睡眠中に電源をONにするという使い方は出来ません。
ルンバ「621」と「622」は、実は本体は全く同一です。その違いは付属品にあり、リモコン、交換用フィルター×1、交換用サイドブラシ×1がセットになっているのが「622」で、それらがないのが「621」ということになります。
これらは、2012年10月発売のルンバ620と型番が隣接しますが、そちらとも、付属品に加えて、搭載バッテリーが異なるだけの同一品です。
なので、これらは最新製品とは言え、非常に単純なマイナーチェンジ品に過ぎません。
622 | 621 | 630 | 620 | |
発売日 | 2014/9 | 2014/9 | 2012/10 | 2012/10 |
バッテリー寿命 | 約3年 | 約3年 | 約1.5年 | 約1.5年 |
バーチャルウォール | オート版×1 | オート版×1 | 従来型×2 | 従来型×1 |
リモコン (※定価:3,780円) | 〇 | × | 〇 | 〇 |
交換用フィルター (※定価:1枚1,080円) | 1枚 | × | 1枚 | × |
交換用サイドブラシ (※定価1個:2,160円) | 1個 | × | × | × |
時刻予約 | × | × | × | × |
自動充電台 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
定価[消費税8%] | 52,920円 | 49,680円 | 56,366円 | 51,223円 |
XLife(エックスライフ)バッテリー
まず、今回のマイナーチェンジで、従来比2倍の寿命を持つ新型ニッケル水素バッテリー "XLife(エックスライフ)バッテリー" を3月発売の800シリーズに次いで搭載しています。
ただし、ルンバのバッテリー寿命は曰く付きで、週4回使った場合で計算して、耐用年数を算出しています。その為、回数に換算すると、3年で626回となります。なので、毎日使う場合には、一応約1年9ヶ月で充電池の持ちが、規定稼動時間を割り込む可能性が高くなります(確かに、週4日も使えば十分だろうというのもありますが・・・)。
シャープのココロボ(リチウムイオン充電池型)と、東芝のトルネオロボのバッテリーは充電可能回数約1,100回と常識外れの長寿命ですので、それと比べると約半分しかありません。しかし、交換用バッテリー価格は、約3分の2の約1万円で済みます。
もっとも、これら「ルンバ622/621」と価格的に競り合う可能性がある有名メーカー製は、シャープの「RX-V50」だけですが、そのニッケル水素バッテリーの寿命は、350回程度に過ぎません。なので、そちらとの比較であれば単純に圧勝しています。
オートバーチャルウォール
ルンバ用の赤外線の仮想壁を発生させる "バーチャルウォール" に関しては、今回の「ルンバ622/621」では比較的新しい "オートバーチャルウォール" に変更されています。


これの従来型(ノーマル品)との違いは、従来型はONにしても、ルンバのバッテリーが限界を迎える約2時間で自動でOFFとなるのに対し、オート版は自動ではOFFにならず、ずっとONのままで赤外線を出し続けることです(※同じことを聞いた人も・・・)。
何故このような仕様品が生まれたのかと言うと、ルンバを時刻予約機能を使って起動する場合、従来型バーチャルウォールではルンバが目覚める頃には、電源は殆ど必ずOFFになっているからです。
バーチャルウォールの本来の上位機器 "お部屋ナビ" には、ルンバの起動に合わせて電源がONになる便利な機能がありますが、その場合お部屋ナビとルンバとは、赤外線ではなく無線通信を行っており、その通信機能は実は "お部屋ナビ" が最初から付属している最上位ルンバにしか備わっていません。
つまり、600シリーズには無線通信機能はなく、そういった便利な電源方式を付けるのは不可能となっています。
そもそも600シリーズには時刻予約機能がないので、本来 "オートバーチャルウォール" は必要ありません。
ただ、従来型バーチャルウォールの電源OFF機能が何故あるかと言うと、電源の切り忘れによる乾電池消耗を防ぐためだと思われますが、"オートバーチャルウォール" は電源を入れっぱなしでも電池はかなり長く持ちます。
そして、ルンバを使う度に "バーチャルウォール" の電源を入れなければならない場合、スイッチを入れ忘れてルンバ本体か室内の別の何かが、マズいことになる可能性もそれなりにあります。
また、根本的には、本体を動かす度にバーチャルウォールをONにするのでは、ルンバの「CLEANボタンを押すだけ」という手軽さを損ないます。
だからと言って、必要ないものを付属品として付けれるのであれば、コストアップにつながるので、これらの廉価版ルンバには特に相応しくありません。
しかし、実は "バーチャルウォール" と "オートバーチャルウォール" は、6,500円(税別)で全くの同一価格です。なので、どちらを付属品としても、価格は全く同じです(電源が落ちる機能がない分、本来オートの方が安いはずですが)。
この場合、懸案となるのは、使用者が電源を切り忘れて乾電池の消耗が早くなることだけです。しかし、勿論電源の入れっぱなしという便利さと、電池の買い替えというコスト的・手間的な不便さは、使用者が自由に選べば良いのです。
なので、見方によっては、本来従来型バーチャルウォールよりも、オートバーチャルウォールの方が好ましい言うことも可能です。
では、"オート" って一体何?と言う話となるのですが(笑)、多分何となくのノリで付けたのでしょう。 "お部屋ナビ" のように、自動で電源がON/OFFするっぽく見えるよね、と・・・。
700シリーズとの違い
「622/621」と、上位シリーズ・700系との違いは、こちらのようになります。
ただし、そちらは2011年10月の発売ですので、"XLifeバッテリー" は未搭載となっています。
800シリーズとの違いとなると、そこから更に、
- 吸引力5倍!(集塵力1.5倍)
- ダストボックス1.6倍!(集塵力が1.5倍なので、ダストボックスも・・・)
- 回転ブラシの代わりに、毛絡みしにくい回転ローラーを採用
- 排気方向が単なる後方⇒後方斜め上に
- アダプターが充電台と一体化でコンパクトに
- (+「XLifeバッテリー」)
ということになります。
リモコン(リモナビ)
リモコンに関しては、まるで盲腸みたいなものでして、ルンバには特に必要ありません。
なので、ご購入は「621」でも全く構いません。

自由に操れたら楽しいだろうな、と使ったことがなければ思うと思いますが、操作性はイマイチで、スピード感もなく、どうしようもありません(投げ売りしているゲームソフトよりも、もっとがっかりする感覚です)。
ただ1点、ルンバの起動は、時刻予約機能のないこれら600シリーズでは、必ず人の手で行わなければなりません。起動は、通常本体中央の「CLEANボタン」を押しますが、これはリモコンを使っても行うことが可能です。
私はいつも本体のボタンを押しますし、本体のボタンはリモコンのボタンよりずっと押しやすく、押した際には若干の爽快感すらあって良いと思いますが、それでも少ししゃがまなければならないことも確かです。
その為、起動にはリモコンを使いたい方もいらっしゃるかもしれません。
付属品による価格差
ルンバ「622」と「621」の定価での価格差は3,240円ですが、交換用フィルター×1とサイドブラシ(=エッジクリーニングブラシ)×1を合わせた価格も、丁度3,240円ですので、リモコン分(定価:3,780円)は何とおまけです。
フィルターとエッジクリーニングブラシは、長く使えば必要となるものですので、その程度の価格差であれば、「622」を買っておけば良いのではないでしょうか。
ただし、長く使うかは使ってみなければわからない、という場合も含め、少しでも安い方が良ければ、勿論「621」ということになると思います。
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
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![]() | ・楽天![]() ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ![]() ・ヘッド形状:パワーブラシ(+サイドブラシ) ・吸込仕事率:未公表/対応床面積:約25畳 ・重量:約3.7kg /運転音:未公表 ・サイズ:直径34.0cm×高さ9.2cm ・3時間(自動)充電・60分可動/最大可動時間90〜120分 ・段差乗り越え:2.0cm程度 ・色:ブラック×シルバー ・リモコン&オートバーチャルウォール×1付 ・(予備フィルター×1+予備エッジクリーニングブラシ×1付) ※XLife(エックスライフ)バッテリー搭載型 |
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![]() | ・楽天![]() ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ![]() ・ヘッド形状:パワーブラシ(+サイドブラシ) ・吸込仕事率:未公表/対応床面積:約25畳 ・重量:約3.7kg /運転音:未公表 ・サイズ:直径34.0cm×高さ9.2cm ・3時間(自動)充電・60分可動/最大可動時間90〜120分 ・段差乗り越え:2.0cm程度 ・色:ブラック×シルバー ・オートバーチャルウォール×1付 ※XLife(エックスライフ)バッテリー搭載型 |
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