グループセブの1ブランド・ティファールから2014年3月に発売となったコードレススティッククリーナー「エアフォース エクストリーム」ですが、以前からamazonのカスタマーレビュー(ユーザーレビュー)がおかしいな、と気になっていました。しかし、何と言っても世界的なブランドのティファールですから、誰かが手の込んだ嫌がらせをしている可能性もあるだろうと無視していました。
しかし、2014年7月11日から、「ご満足いただけなかった方に 全額返金 使って納得!キャンペーン」という、何とどこで購入していても(※オークション、個人売買、リサイクルショップでの購入を除く)14日以内なら使用後にも返品を認めるという、なかなか品のないキャンペーンを始めるに至って、amazonのレビュー操作らしきものも、この人達の仕業に違いないと強く疑うに至りました。
下の表に「エアフォース エクストリーム」のレビューか書きこまれた日付と、その評価、そしてその人物がamazonにおいて合計幾つのレビューを書いているかをまとめました。
この機種は3月発売で、最初のレビューが4月10日に書かれていますが、問題は4月18〜29日に書かれたレビューです。見ての通り、その殆どのレビュアーに他の商品のレビューがありません。
そのうちの2名には、他に1件のレビューがありますが、1名は「エアフォース エクストリーム」について書く5日前で、もう1名は同日に書いています。なので、形の上では、この件のついでのように見えなくもありません。
それらのレビューは、評価も最高の5が殆どで、悪いことは何も書かれていません。評価が4の人も6人いますが、その内5人は絶賛しているのに、何故か評価は4になっています(笑)。全体の後半には重いという話が多くなるのに、不自然極まりありません。
4月18日に書かれたレビューに至っては、「使用1ヵ月半」って・・・。まるっきり発売されたばかりにお買い求めになられたのでしょうか。定価は税込で38,880円なのですが。そういう人も世の中に確かにいない訳ではないと思いますが、更に親用に1台買い足した等とも書かれています。
5月以降となると、5の評価は減り、3もちらほらという感じとなります。
これ以外の商品のレビューを書いている人も多くなり、やはりこちらが自然なのだろうと思わせます。
あまりに不自然な前半に関しては、表の途中にあるように、4月25日からの「3,000円キャッシュバックキャンペーン」が挟まっています。それにはその期間内に購入したことを証明する領収書が必要ですし、一日で最多タイの4件のレビューがある25日は、全ての購入者がamazonで購入していますので、その日書いた人はキャンペーンの応募規定を満たすことが出来ないはずです。「当日お急ぎ便」で当日受け取ることが出来る人もいるかもしれませんが、それでその日のうちにレビューを書くのは不自然です。
26日分のレビューも、例え25日の午前に注文しても、大抵の人が受け取るであろう26日に商品が到着し、その日のうちに慌てて書いたとは思えず、また、表を眺める限りでは、レビューが連続する29日分までは全て怪しく見えます。
キャッシュバックキャンペーンを挟んでいるのを見るに、もしかしたら、キャッシュバックキャンペーンに合わせて、一般人が購入しやすくなるように、売れているように見せかける意図があったのではないかと思えます。もっとも、5月はあまり書き込みがなく、6月は順調に増えていますが、恐らくは5月以降に買った人が、6月+7月初頭に書き込みを行ったのでしょう。
4月18〜29日には計23名が書き込んでおり、その殆どがamazonで購入済なのを見ると、実際に不正を行っていた場合には、とても1個人によるものとは思えません。少なく見ても、数名、多ければ20名以上で行っているのでしょう。もちろん、その期間に書き込んだ人物が、一人残らず何らかの関係者だという可能性は少なく、一人位は無関係な可能性が高いと思いますが。
ちなみに、単にレビューを増やしたければ、「Amazon Vine 先取りプログラム」というのがありまして、amazonに商品のレビューを載せてもらいたい企業は、amazonを通じてトップレビュアーに実際の商品を提供することで、「合法的」にレビューを増やすことが出来ます。
ただし、レビュアーは一般閲覧者に「このレビューが参考になった」をクリックしてもらうのが優先事項となりますので、意外と厳しい(=率直な)レビューとなることも多く、商品の提供企業の思ったようなものになるとは限りません。なので、それならば、自分たちで投稿してしまおうと考える企業も、一定数あるのではないかと思われます。
それでティファールの「エアフォース エクストリーム」ですが、3.4kgもあるので、とても重いです。似たタイプでハンディクリーナーにもなる「エルゴラピード・リチウム」は2.6kgしかありません。それと同タイプで注目されている日立製の「PV-BA100」でも2.8kgとなっています。
また、ティファールは持ち手(ハンドル)部分がとても大きく、日本人の手に合っていません。私(=男性)は手が小さいですが、それでも女性であれば尚更合わないだろうと思います。
ウリである三角ヘッドも、無駄に大きく見えて何となく扱いづらいです。三角ヘッドの一辺を壁際に当てて、そのまま進めれば使いやすいと思いますが、それだと進行方向がヘッド裏の車輪の方向と違ってしまいますので、そういった使い方は無理をしないと出来ないようになっています。
しかし、長所としてはとにかく安いです。25.2Vのリチウムイオンバッテリー搭載機が18,000円で買えるとは、しかも、少し前までそこから更に3,000円キャッシュバックしていたとは、信じられません。本当に深い知識がないからかもしれませんが、投げ売りにしか見えない価格です。同電圧のバッテリーを積むエレクトロラックスの「エルゴパワープラス」は、30,000円はしています。
ただし、充電地のパワーは、吸引力というよりは稼動時間の長さに当てられているようで、「強」で30分、「弱」で55分も動きます。
それならばモーターも特別強力ではないでしょうし、そこの所が安さにつながっているのかもしれませんが、それでもやはり格安です。短所には敢えて目を瞑るのも、ありだと言えるでしょう。
しかし、勿論それでレビューの問題がなくなる訳ではありませんので、こういうメーカーの製品は買わない方が好ましいと思います。
尚、バッテリーの交換費用は1,1880円ですので、本体価格の約3分の2となります(笑)。バッテリー寿命は、2日に1回の充電で約4年持つという話ですので、その場合には充電量を使い切らずに充電する場合もあるであろうことを考えると、敢えて回数に直せば、リチウムイオンタイプとして標準的な500回程度、もしくは500回強程度だと考えるのが、収まりが良いのではないでしょうか。
このバッテリーの価格自体に関しては、高い訳ではなく単に妥当な範囲だと思います。もっとも、バッテリーの寿命時に、その価格で交換をしてまで使い続けようと思うかは、また別の問題となりますが。
※amazonへのリンクは複数ありますが、アフィリエイトリンクになっているのはこの一つだけです。
関連ページ:
・コードレススティッククリーナー(エアフォース エクストリーム)
・エルゴラピード・リチウム[スティック+ハンディ2WAY]
・パナソニック MC-BU100J[スティック+ハンディ2WAY]
・日立 PV-BA200[スティック+ハンディ2WAY]
関連サイト:
・ティファール掃除機 エアフォース エクストリーム | CLUB T-fal
・最長55分の連続運転が可能なティファールのコードレススティッククリーナー(家電Watch)
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