RX-V50 ココロボ(廉価版)

RX-V50は2014年6月22日にシャープから発売となった、ロボット掃除機「COCOROBO(ココロボ)」の新廉価バージョンです。

掃除可能面積は、約20畳までということになっていますので、ロボット掃除機としては若干小型の製品です。

とは言え、ココロボのウリである強力な集塵力はそのままという話で、会話機能はないにしても、機嫌の変わる発声機能は装備されています。

ただし、赤外線の壁を作って本体の侵入不能エリアを作る "バーチャルウォール" 発生装置の類が、他のココロボ同様やはり付属しておらず、また、別売品としてならあるそれも、この「RX-V50」には未対応となっています。


この機種固有の特徴としては、まず他のココロボや、他の大抵のロボット掃除機より薄型であることが挙げられます。

ココロボの旧廉価機「RX-V60」は9.5p、主力機「RX-V90」は高さ9.9cmで、この「RX-V50」は7.5cmですので、約20〜25%薄くなっています。

ちなみに、ルンバ800,700シリーズは9.2pで、東芝・スマーボVは8.0pですので、やはり薄いです。

ただし、その代わりに、直径が30.4(※RX-V90)/29.9cm(※RX-V60)32.5cmと少し大きくなっています。直径はそのままで薄くなったのであれば凄いのですが、そういうカラクリとなっています。


その他、当「RX-V50」と旧廉価機「RX-V60」&主力機「RX-V90」との違いとしては、


RX-V50RX-V60RX-V90
掃除可能面積
(ルンバ=25畳)
約20畳約16畳
(「強」10畳)
約30畳
運転可能時間60分40/20(「強」)100分
充電時間5時間2時間4時間
吸引力切替×手動センサー自動
バッテリーニッケル水素リチウムイオンリチウムイオン
充電可能回数350回程度約1,200回約1,100回
充電池価格(税別)8,000円15,000円15,000円
重量1.9kg2.5kg2.6kg
ダストボックス容量0.15L0.1L0.1L
段差乗り越え1.0cm1.5p1.5p
サイドブラシ右側1本左右2本左右2本
排気方向後方上方(上位機能)上方(上位機能)
フィルター標準型HEPA(高性能)HEPA(高性能)
会話機能発声のみ発声のみ
ゴミセンサー××
室内面積認識××
人工知能なし
プラズマクラスター
イオン発生機能
×
タイマー数時間後指定型毎日同一時予約毎日同一時予約
バーチャルウォール設定なし設定なし別売有

ということになっています。


新型「RX-V50」においても、強力な吸引力はそのままということになっていますが、重量が妙に減っていますので、若干心配です。

バッテリーは、比較上性能の低いニッケル水素型にダウングレードされていますが、実はリチウムイオンよりニッケル水素の方が重く、それにもかかわらず本体が劇的に軽いので尚更心配です。

また、軽くなった分モーターのパワーが足りないのか、それとも薄くなった分タイヤが小さくなったのか、あるいはその両方かで、段差乗り越え能力が1.5cm⇒1.0cmへと下がっています。ココロボは、それが2.0cmあるルンバ(現行型は全機種同様)よりやはり基地帰還率は低いようですので、このダウングレードは痛いです。

走行プログラムに関しても、実は「RX-V50」では、壁に当たると方向を変えるという非常に原始的なものにダウングレードされています。

この方式は、余程安いおもちゃのような製品でない限りはまずないので、気づいた時には唖然としました。…つまり、その面ではおもちゃのような製品です。


バッテリー性能に関しては、リチウムイオンの方が、電力が少なくなってもパワーが落ちにくいので、充電式の製品にはリチウムイオンがそもそも好ましいです。

しかし、旧廉価機「RX-V60」の場合、充電時間の異様な短さから見て、絨毯上でも普通に掃除ができるのは "強モード" 時の10畳程度のはずです(上位機種の「RX-V90」も、フローリング上で吸引力を落とさなければ、30畳ではなく25畳以下程度のはずです)。

「RX-V60」のリチウムイオンバッテリーは、充電可能回数が約1,200回の高級・高性能品なので、リアルな話、バッテリーが使えなくなるまで本体を使わない可能性、つまりバッテリー交換をしなくても済む可能性がありますが、それでも吸引力のことを考えれば、どちらかというとニッケル水素型ながらも充電時間が普通に必要な、新発売の「RX-V50」の方が良いかもしれません。

つまりのところ、どちらも「??」なので、最安のルンバ「ルンバ620(2014年度型は「621」)にでもしておくのが、現実的に無難だと思います。


あと、これは当「RX-V50」だけでなく、ココロボの旧機種全てに当てはまりますが、バーチャルウォール(ロボット用の赤外線の壁の設置装置)が使用不能となっています。なので、"ここから先には進んで欲しくない" というような場所がある場合には、板か何かを置いて固定し、物理的にブロックするしかありません。

ココロボ用のバーチャルウォール(正式名称は「センサーフェンス」)は、「RX-V90」の発売後に追加で発売されて存在していますので、別売であるにせよ、何故使えるようにしなかったのか理解に苦しみます(廉価版であるにせよ、そこは削ってはいけないところだと思います)。


 価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。


RX-V50 COCOROBO(ココロボ)
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楽天レビュー:レビュー(_件)を参照
ヘッド形状:パワープラシ+サイドブラシ×1
目詰まり対策:(フィルター前ティッシュ装着)
吸込仕事率:未公表
対応床面積:約20畳
本体重量:1.9kg
運転音:未公表 /集じん容積:0.15L
段差乗り越え能力(cm):1.0cm
色:オフホワイト(W)
サイズ:直径32.5cm×高さ7.5cm
約5時間充電・60分可動(帰還用に+20分)
12Vニッケル水素充電池採用(1.5Ah)
発声機能&簡易版タイマー有


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関連サイト:

RX-V50(W) COCOROBO|シャープ公式サイト

ロボット家電「COCOROBO」<RX-V50>を発売|シャーププレスリリース