「TC-FXD5J」は、2014年5月21日に三菱電機から発売となった、新型(マイナーチェンジ)の紙パック式掃除機です。
これは、三菱製小型掃除機 "Be-K(ビケイ)" (※Be-軽、もしくは美形)の、紙パック式シリーズ4機種中の最下位機種ということになっています。
本体重量は僅か2.4㎏しかなく、紙パック式として業界最軽量の製品ですが、その分吸込仕事率の最大値は500Wと低く、紙パック式としては最低限となっています。
※評価はおおよそのものです。
▼ ヘッド 
(2)
この「TC-FXD5J」のヘッドは "かるスマ・タービンブラシ" と呼ばれています。
"タービンブラシ" というのは、ヘッド内に吸込の風を使用して回る回転ブラシが内蔵されていることを意味しており、その回転により、フローリング上のゴミを掻き込んだり、絨毯内のゴミを掻き出したり出来ます。
"かるスマ" とは、軽くてスマート、を意味しており、ヘッドが若干小型で、その分も含めて軽くできています。
ヘッド＋延伸管＋ホース部の重量としては、約1.2kgですので、回転ブラシ用のモーター内蔵式に比べるとかなり軽いです。
また、掃除機ヘッドの回転ブラシには、近年その回転によるフローリング上での "拭き掃除効果" を謳う製品が中・高価格帯で増えていますが、三菱製掃除機のヘッド全般でも "フローリングふき機能" が謳われています。
しかし、三菱製の場合には、それは回転ブラシよるものではなく、ヘッドの吸込口後部の横長の起毛部分が、単に床の表面を撫でているだけです。
その程度では、回転ブラシの高速回転による拭き掃除効果とは全く別物のはずですが、単なる起毛によるものでも、一応床を拭いているということで、"フローリングふき機能" となっているようです。
つまり、業界を見渡しての実際上、それは詐欺的な名称ということになります。
▼ 吸込仕事率 
(3)
この「TC-FXD5J」の吸込仕事率は、最大500Wです。この数値は、紙パック式としては最低限ということになります。
▼ 清掃力 (2)
吸込仕事率は、紙パック式としては低いですが、ヘッドは小さめですので、そこは多少カバーされます。しかし、ヘッドにある回転ブラシはタービン式なので、やはり清掃力は低めとなります。
▼ 吸引力持続 (2)
三菱の紙パック式Be-K(ビケイ)のシリーズには "紙パック長持ち風路" が付いており、紙パックの後部だけではなく、上部からも吸引力が行われます。その為、吸引力が比較的持続しやすくなっています。
▼ 標準紙パック性能 (3)
この本体購入時に付属している紙パックは「MP-9」で、三菱製のメーカー純正紙パックの中では、最上位の性能となります。
その特徴としては、備長炭を配合しての消臭力の強化です。三層構造だということもあり、集塵性能に関しても悪いはずはないですが、特別言及はありません。
尚、交換の際には、(三菱製の)もっと安い紙パックを買って使うことも出来ますが、下載のようにフィルターが高性能であるようなので、低価格品や各社共通紙パックの使用には若干のリスクがあります。
▼ 標準紙パックの容量 (3)
この「TC-FXD5J」の紙パックに入るゴミの容量は、1.5Lなのでごく普通です。小型機の割には立派な数値です。
▼ フィルター (3)
紙パック式Be-K(ビケイ)には、まず、紙パック後部・本体側吸気口に "抗菌・アレルパンチフィルター" という、抗菌効果と、アレルギー性物質を無力化する効果のあるフィルターが付いています。
また、最終フィルターとして "高性能クリーンフィルター" が装着されており、これにより、0.5μm以上のホコリの約99％以上を集塵可能な性能となっています。
ただし、紙パックは「MP-9」で同じでも、2012年度型紙パック式Be-K(ビケイ)までは、1.0μm以上のホコリの約99％以上を集塵すると書かれていましたので、細かいホコリは紙パックではなく、"高性能クリーンフィルター" で集塵しているはずです。
"高性能クリーンフィルター" は清掃・交換が通常不可能ですので、長く使うにつれて幾らか吸引力が落ちる可能性は、それなりに高いと思います。
▼ 本体重量 
(5)
「TC-FXD5J」を始めとする、2014年度型紙パック式Be-K(ビケイ)の本体重量は、2.4kgですので、これは業界2位の軽さで、紙パック式では業界最軽量ということになります。これで吸込仕事率はきちんと500Wありますので、立派です。
▼ ヘッド＋延伸管＋ホース部重量 
(4)
「TC-FXD5J」のそれらの重量は、約1.2kgですので、タービン式としても軽い方です。
▼ 運転音(最大値) 
(1)
この「TC-FXD5J」の運転音の最大値は約65dBですので、単に安物掃除機のレベルです。
▼ エコモード 
(0)
この「TC-FXD5J」は、安めの掃除機ですので、エコモードの類は付いていません。
▼ 付属ブラシ類 (2)
この「TC-FXD5J」には、手元ブラシ(「すみずみブラシ」)と、通常のすき間ノズル(「サッシノズル」)が付属しています。
▼ 価格 (4)
この機種は価格面では、1万円を切る可能性もある機種です。勿論、これはかなり安い方ですが、日立「CV-VP5」や東芝「VC-PY6E」、パナソニック「MC-PB5A」のように、少し古い製品ではありますが、同じタービン式でもっと安価な製品も存在しています。
▼ 総合評価 
(2.62)
この「TC-FXD5J」は、ヘッドがタービン式ですのでフローリング向けです。吸込仕事率は低めですが、重量は業界最軽量級ですので、扱いやすさを求める方には良いでしょう。
絨毯を掃除したい方には、回転ブラシがモーター式の上位機種「TC-FXD7P」が良いと思いますが、勿論タービン式では絨毯掃除が出来ない訳ではありません。タービン式でも、回転ブラシがない機種よりはマシのはずです。
また、この「TC-FXD5J」を含む、2013年度型以降の紙パック式Be-K(ビケイ)は、フィルター性能が比較的高いので、排気性能が比較的マシな製品をお求めの方にも良いと言えます。ただし、清掃不能なフィルターに達するホコリを減らす為には、交換用紙パックもマシな物を買った方が良いとは思いますが。
当「TC-FXD5J」と、前年度型「TC-FXC5J」との違い
| TC-FXC5J | TC-FXD5J | |
| 発売日 | 2013年5月11日 | 2014年5月21日 |
| 重量(本体/全体) | 2.5/3.7kg | 2.4/3.6kg |
2014年度型「TC-FXD5J」における変更点は、本体重量が100g変わっただけのようです。ただ、これは恐らく四捨五入で数値が変わっただけのはずですので、実際は数グラム減った程度だという可能性もあります。
紙パック式Be-K(ビケイ)2014年度型、上位機種との比較
| TC-FXD7P | TC-FXD5J | |
| 回転ブラシ | モーター非自走 | タービン(風力)式 |
| 重量(本体/全体) | 2.4/3.8kg | 2.4/3.6kg |
| 運転音 | 64～約58dB | 65～約58dB |
この「TC-FXD5J」はヘッドの回転ブラシがタービン式で、「TC-FXD7P」以上の機種は全てモーター式です。絨毯掃除にご使用になるのであれば、やはりモーター式の方が好ましく、性能が良いのはその中でもモーターによる自走力を持つ、高価なものということになります。
ただ、タービン式では絨毯が掃除出来ない訳ではないので、アパート等で一人暮らしでいらっしゃるのであれば、これで十分と言えば十分でしょう。
また、ヘッドに回転ブラシのない安い機種も存在していますが、三菱製紙パック式の正規型番では、これが最安の製品となります。
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
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  | ・楽天 ・amazon [レビュー有]  ・楽天レビュー：レビュー(_件)を参照 ・ヘッド形状：タービンブラシ ・目詰まり対策：紙パック長持ち風路 ・吸込仕事率：500～約100W ・本体重量：2.4kg/ 全体重量：3.6kg ・運転音：65～約58dB ・排気方法：― ― ― ・持ち手(本体)：固定式 ・すき間ノズル収納：延伸管横 ・色：ミルキーブルー(A) ・付属紙パック：MP-9(1枚付属)[※もっと安い物も使用可能です] |
◆ TC-FX55E2(H)
「TC-FX55E2」は「TC-FXD5J」のエディオン専用型番です。オリジナルとの違いとしては、延伸管部先端にヘッドを外した際に使えるブラシが付いたのと、回転ブラシの毛にアレル物質を抑制する性質のものが使われていること、そしてボディカラーが "ミルキーブルー" ⇒ "モノトーン" に変更されていることだけです。
前年度型
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 | ・楽天 ・amazon [レビュー有]  ・楽天レビュー：レビュー(_件)を参照 ・ヘッド形状：タービンブラシ ・目詰まり対策：紙パック長持ち風路 ・吸込仕事率：500～約100W ・エコモード：× ・本体重量：2.5kg/ 全体重量：3.7kg ・運転音：65～約58dB ・排気方法：― ― ― ・持ち手(本体)：固定式 ・手元ブラシ：〇/すき間ノズル収納：延伸管横 ・色：ミルキーブルー(A) |
関連ページ：
・TC-FXE5J Be-K(ビケイ)(2015年度型後継機種) 
・TC-FXD7P Be-K(ビケイ)(上位機種)
・TC-FXC5J Be-K(ビケイ)(前年度型)
関連サイト：
