CV-PY20 かるパック

CV-PY20は日立から2013年7月20日に発売となった、新型(マイナーチェンジ)の紙パック式掃除機です。これは "かるパック" という名の紙パック式上位シリーズの下位機種となっていますが、本体重量は3.7kgですので、商品の格から見るとまあ普通です。
特徴としては、吸込仕事率が2013年度で業界2位となる660Wですので、ハイパワーです。
また、ヘッドには "ごみハンターヘッド" という日立製で上から2番目の物を装備しています。
これは日立製最上位ヘッドの "スマートヘッド" と比べると、フローリングの菌までその回転で拭き取るという、内蔵の回転ブラシの品質はそのままに、幅が2cm狭いです。
上位の "スマートヘッド" は、以前は "ワイドごみハンターヘッド" と呼ばれる物でしたが、今年度からは、ヘッドを手前に引く時に、ヘッドの後部からも吸いやすい機構が付き、コンパクト化もなされて名前が変わりました。なので、性能・使い勝手に少し差が付いています。
更に、日立製上位機種の、前々年度からの改良であるカーボン素材を用いたヘッドと延伸管の減量がなされておらず、また、"かるワザグリップ" というリング状で握りやすくなった手元グリップも採用されていません。ヘッドの重量は、カーボンが使われていなくても、ワイド版より幅が狭い分で同等かもしれませんが、という訳で、それらの面でも使い勝手が少し劣ります。
とは言え、この機種は上位シリーズの下位機種ですので、高性能なことには変わりなく、
  • クルッとヘッド⇒ヘッドが左右に90℃曲がる
  • ペタリンコ機構⇒ヘッドと延伸管部がかなり水平になる
  • からまん機構⇒回転ブラシに毛が絡みにくい
  • きわぴたスイングシャッター⇒ヘッドの前を壁際まで吸い取りやすい
  • ワンタッチ着脱⇒回転ブラシをワンタッチで取り外し可
  • サッとズームパイプ⇒手元のトリガーを引くことで、延伸管の長さ調節可(これは便利)
  • 本体・手もとねじれんホース⇒ホースが両端で回転するので捻じれにくい
といった性能のウリも、そのままあります。

重複分もありますが、売れ筋の上位機種「CV-PY30」との違いとしては、こちらにおいては、
  • ヘッドが "スマートヘッド" ⇒下位の "ごみハンターヘッド" に
  • 吸込仕事率の最大値が、10W低い660W
  • エコモードでのパワー自動切替が、「強⇔中⇔弱」ではなく、「中⇔弱」のみの切替に。また、ヘッドを動かさない時のパワー低減⇒切機能も省略
  • 延伸管部も軽量版ではなく、手元グリップがリング状ではない旧型に
  • 排気性能がワンランクダウン
  • 手元ブラシとなる "クルッとブラシ" の省略
  • 先端にブラシの付くすき間ノズル "クルッと切換えブラシ吸口" の追加
となります。
エコモードが、「中⇔弱」のみの切替であるのは、相変わらずの中途半端さで非常に残念ですが、ご自宅が殆どフローリングだけであれば、あまり問題はないのかもしれません。

この前年度型「CV-PW10」との違いとしては、
  • 吸込仕事率の最大値は変化なしで、最小値のみ10W上がり、消費電力は1150W〜約240W ⇒ 1200W〜約250W にアップ
  • "ワイド曲が〜るロング吸口" の省略
  • その代わりにか、普通のすき間ノズルの代わって、先端にブラシの付くすき間ノズル "クルッと切換えブラシ吸口" の追加
  • 回転ブラシ部に施されていた "ナノチタン消臭加工" の省略
  • フィルター部の消臭加工が、 "ナノチタン消臭加工" ⇒単なる "消臭加工" に
…となります。
"ワイド曲が〜るロング吸口" は、定価で5,250円の高所や狭所用のロングノズルですが、これは使わない方も多いでしょうし、本体価格が安くなると考えられるので、なくても良いでしょう。
また、それがなくなり、更にこの「CV-PY20」には、手元部か延伸管先端部かを選んで付ける "クルッとブラシ" も付属しないせいでか、普通のすき間ノズルの代わりに先端にブラシの付く、"クルッと切換えブラシ吸口" が付属するようになっています。
あと、今年度型から "パワー長持ち流路" という紙パックの後部だけではなく、上からも吸う仕組みの表記がなくなっていますが、従来どおりに電源コードの出し入れと連動して紙パックを振動させ、パック内でゴミを下に落とす仕組みと一体となって付います。
なので、今回、掃除機本体に関しては、ほぼ変わらなかったというか、若干悪い方向に変わっています。

この「CV-PY20」は、上位機種の「CV-PY30」と比べて相応に安価であれば、まだ検討する価値はあるでしょう。しかし、出荷数が少ないのか、価格はなかなか下がらないはずなので、実のところこれを買うなら、上位の「CV-PY30」にしようという話になる場合が多いはずです。

 価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。


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楽天レビュー:レビュー(_件)を参照
ヘッド形状:ごみハンターヘッド(自走式)
目詰まり対策:コード連動式紙パック振動機構(&パワー長持ち流路)
吸込仕事率:660〜約110W
エコモード:床面検知+操作力検知+ブラシ回転数制御(「中」と「弱」のみでの切替)
本体重量:3.7kg/ 全体重量:5.4kg
運転音:65〜約59dB
排気方法:分散上方排気
持ち手(本体):固定式×1、折り畳み×1
手元ブラシ:×/すき間ノズル収納:×
色:シャンパン(A)
標準紙パック:GP-130FS(1枚付属)


前年度型
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楽天レビュー:レビュー(_件)を参照
ヘッド形状:ごみハンターヘッド(自走式)
目詰まり対策:コード連動式紙パック振動機構&パワー長持ち流路
吸込仕事率:660〜約100W
エコモード:床面検知+操作力検知+ブラシ回転数制御(「中」と「弱」のみでの切替)
本体重量:3.7kg/ 全体重量:5.4kg
運転音:65〜約59dB
排気方法:分散上方排気
持ち手(本体):固定式×1、折り畳み×1
手元ブラシ:×/すき間ノズル収納:×
色:レッド(R)、ブルー(A)


関連ページ:
CV-PW10(前年度型)
CV-PY300(最上位機種)
CV-PY30(上位機種)
CV-PY9(下位機種)
日立掃除機
MC-PA23G(パナソニック製ライバル機種)
VC-P213(東芝製ライバル機種)
TC-BXA10P 雷神(三菱製ライバル機種)

関連サイト:
CV-PY20|日立公式サイト