Ergopower plus(エルゴパワープラス) ZB5012P,ZB5011

「Ergopower plus(エルゴパワープラス) ZB5012P(ZB5012)」は、エレクトロラックス社から2013年4月26日に発売となった、新型のコードレススティッククリーナーです。

その特徴としては第一に、ヘッド部にモーター式の回転ブラシを備えており、コードレスタイプでありながらも、絨毯上でも一定の活躍が期待できる製品ということになります。

また、このメーカーは、従来「エルゴラピード」という、モーター＆集塵部を外してハンディタイプとしても使える、コードレススティッククリーナーを販売していたのですが、最大の特徴であったその2WAY方式を今回廃止し、スティッククリーナーとしてのみ使う形に変更しています。

その代りに、従来の上位機種「エルゴラピード・プラス」に装着していた、18Vのリチウムイオンバッテリーの電圧を25.2V版に変更し、容量は不明なのですが、最大可動時間を従来の2倍の60分にまで延長していますので、相当な容量アップとなっているはずです。

充電式スティック/ハンディタイプで最大電圧のバッテリーは、今まではダイソン社の22.2Vでした。また、30分以上も動く充電式スティック/ハンディタイプは珍しく、日本メーカーであるマキタ製の40分が最高でしたので(ダイソンは最大20分)、このバッテリー性能は破格です。更に、充電式スティック/ハンディクリーナーで、3段階ものパワー調節が出来ることも、前代未聞のはずです。

その甲斐あって、外国製掃除機がたまに公表しているダストピックアップ率が、フローリング上では98％、絨毯上でも60％となっています。同社製のキャニスタータイプ(ヨコ型)だと、フローリング上では99％、絨毯上では80％程度ですが、日本製キャニスタータイプだと、フローリング上では100％近くても、絨毯上では約40～55％だとエレクトロラックス社が言っていますので、少なくとも絨毯上ではなかなかの高性能ということになります。

ただし、その代償として、ハンティクリーナーとして使える脱着機構を廃止しているにもかかわらず、重量は2.4kg⇒3.0㎏へと大幅に増しています。これだと、せっかく長時間使えるようになっても、特に女性には少し重いかもしれません。

ただ、脱着機構を廃止したことは、ダストカップの容量増にもつながっており、従来比1.6倍の800mLと、このタイプとしてはかなり大きめものとなっています(ダイソンは0.35mL)。…考えてみれば、2倍の時間稼働して1.6倍の容量増では、少ないと言えば、少ないかもしれませんが(汗)。

また、エルゴラピードのもう一つの大きな特徴であった、デザイン家電そのものであったそのデザインが、何とも地味で無愛想なものに変更されてしまっています(無愛想さはまた別の話として、ガンダムで言うところのまさに「ジオン系」のデザインです)。

これでは、せっかく築き上げてきたブランドでもある「エルゴラピード」とは、もはや全くの別物で、従来のような人気は期待できないでしょう。

バッテリーに関しては、従来は自分で交換することが出来ず、ハンディユニットごと交換する必要がありました。しかし、今回の「エルゴパワープラス」では、バッテリーのみの交換が可能となっています(充電可能回数は約500回で、従来と同じです)。ただ、その価格は、1万円を大きく超えることになると思われます(※11,800円)。もっとも、マキタの最上位機種でも、1万円を大きく超えるので、長時間稼動の高性能コードレスが必要な方には、仕方がないのかもしれません。

また、従来は本体が自立しなかったので、スタンドに置く充電時はともかく、掃除の中断時等には何かに立てかける、もしくは床に置く必要がありましたが、今回は自立しますので、その分扱いが楽になった一面もあります。

エルゴラピードの後期型には、"ブラシクリーン" という足踏みスイッチでヘッド内のカッターが作動し、回転ブラシに絡んだ糸や髪の毛を切り取り除く機能がありましたが、それはこの「エルゴパワープラス」にも引き継がれており、ペットの毛等がよく絡む環境の方には、使いやすい掃除機となっています。

エルゴラピードには、ヘッドの前を照らす白色LEDライトも付いていたのですが、その機能も、この新型機種に継承されています。

この「エルゴパワープラス ZB5012P(ZB5012)」は、とにかく高性能で、稼働時間が長いコードレススティッククリーナーが必要な方には良いでしょうが・・・ハンディタイプとしても使えるダイソン製や、ヘッドに回転ブラシはないものの、やはりハンディタイプとしても使えて、元々は業務用で信頼性の高いマキタ製もライバルとして控えていますので、あまり多くは売れないと思えます。…もっとも、「エルゴラピード」との併売であれば、そちらがかなり売れるはずなので、そういう心配は必要ないのかもしれませんが。

私達の調査によると、特に日本の男性は掃除をあまりしないというデータがあります。そういった掃除が苦手な男性の方が、『これなら、掃除してみたいな』と思っていただけるように、今回は、男性が手に取りやすい、男性が惹かれるようなデザインを採用しました」(by 家電Watch)

…という訳で、これは "掃除をしてみようかな" という、どちらかというと多分希少な男性向けに発売した、という事のようです。

　※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。

・ZB5012,ZB5012P エルゴパワープラス
	・楽天・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー：レビュー(_件)を参照・ヘッド形状：パワーブラシ(LED照明＆毛絡み除去機能有) ・目詰まり対策：手動フィルター振動機構・吸込仕事率：未公表・25.2Vリチウムイオン充電池採用・本体重量：3.0kg ・運転音：69～約58dB ・色：ポーラーブルー(ZB5012P)、ディープブルー(ZB5012) ・約4時間充電・弱60分、中26分、強17分可動/充電可能回数：約500回・ダストカップは大容量の800ml ・定価：42,666円/充電池：11,238円(税別)

下位機種(ニッケル水素バッテリー型)

・ZB5011 エルゴパワー
	・楽天・amazon ・楽天レビュー：レビュー(_件)を参照・ヘッド形状：パワーブラシ(LED照明＆毛絡み除去機能有) ・目詰まり対策：手動フィルター振動機構・吸込仕事率：未公表・24Vニッケル水素充電池採用・本体重量：3.2kg ・運転音：65～約57dB ・色：スチールブルー・約16時間充電・弱50分、中22分、強15分可動/充電可能回数：約300回・ダストカップは大容量の800ml ・定価：37,904円/充電池：6,476円(税別)