2012年12月に、YAMAZEN(山善)より発売となったロボット掃除機「ZC-R3000」です。
その特徴としては、本体裏にカーペット部屋にも有効な、モーター式回転ブラシを装備しているのですが、それがV時状に2本設置されており、前後に2本設置されたルンバ以外の、一本が採用された製品と比べて、一度に清掃できる面積が少し広くなっています。
また、"ソニックウォール" という、ロボットが侵入不能な仮想壁を作る機能も付いています。これは、意外と付いていない機種もありますので、あった方が良い方には、勿論良いと言えるでしょう。
その他としては、基本的にほぼ、ルンバよりかなり安い、その類似品の一つに過ぎません。
この製品の移動パターンとしては、他の類似品とほぼ同じ、渦巻き2種類、ジグザグ、壁沿い、ランダムの5種類となっており、ゴミセンサーも勿論ありません。
段差乗り越え能力も、比較的低い1.0cm程度だとされています。
ただ、清掃可能な面積が、約96畳等と、ルンバやCCPのラクリートCZ-907が出している約25畳程度と比べて、異常に大きな数値が記されていますが、これは単に静止状態での清掃可能面積と、移動距離、最大稼働時間を掛けただけの、理論値だとされています。
しかし、これは実際には同じ場所を行き来してゴミを集める製品ですので、実際に清掃可能な面積は、恐らくルンバ等と同じ、約25畳程度、ただ、この製品は稼働時間が80分と、ルンバ等の60分より1.33倍長いですので、約33畳程度だと試算することが出来ます。
YAMAZENで2011年4月に発売となっていた、回転ブラシが普通だった旧モデル「ZC-R1000」でも、それはやはり理論値でか、妙に広い50畳となっていました。しかし、そちらの移動パターンも新型機と同じで、最大稼働時間も60分でした。なので、そちらでもやはり実際のところ、清掃可能面積は、約25畳程度だと思っておくのが、現実的に無難なのではないでしょうか。
回転ブラシに関しては、新型「ZC-R3000」ではV時型になっているとは言っても、例えば壁から壁へ一直線に移動した場合を思い浮かべると、結局絶対値としての横幅の分しか掃除出来ないはずです。ただ、吸引口の幅が、単純な縦ではなく、斜めに床の同じ部分を通ることになりますので、つまりその分吸引口を、広く使う事が出来ているというだけのはずです。これにより、清掃能力それ自体は、上がっていることになると思います。
ただ、横回転し、吸引口の外側のゴミを掻き集める為のサイドブラシは、実は新型では1本⇒2本に増えています。なので、その分で新型では、清掃可能な横幅は少し増していると思いますが、現実には旧型では25畳程度、新型では33畳程度と、おおよそで思っておくしかないでしょう・・・。
旧モデル「ZC-R1000」からの他の変更点としては、本体サイズが、幅で1.5cm、奥行きで3cm小さく、高さでは7mm高くなっています。
また、新型「ZC-R3000」では、複雑な新型メインブラシの装備や、サイドブラシが1本⇒2本となったせいか、重量も850gも重い3.8kgとなっています。これはこれでも単に、ルンバ700シリーズと同じ数値となりますが。
稼働時間に関しては、旧モデルでは約60分・40分・20分から選ぶ方式でしたが、今回は最大80分までで、しかも10分単位で指定できるようになっているようです。
旧モデルでは、予約タイマーはありませんでしたが、新型では、曜日と分単位での指定による、予約運転も可能となっています。
更に、新型では、旧モデルには付属しなかった、ロボットが侵入不可能な壁を作る "バーチャルウォール" の一種である "ソニックウォール" が付属しています。これはその名の通り、珍しくも赤外線ではなく、音波で見えない壁を作るようです。
交換用部品に関しては、バッテリーは9450円(約400〜500回充電可)、フィルターは420円だとされています。
この「ZC-R3000」は、回転ブラシが清掃力が比較的高そうなV字型で、しかもバーチャルウォール機能もきちんと付いていますので、段差乗り越え能力さえ少し低くて構わなければ、ルンバの廉価版的類似品の中では、比較的マシと思えます。
…ただ、取り扱い店舗が今のところ少なく、実際どの程度価格が下がるかが問題なのですが・・・。
▼ 下位機種「ZC-R2000」
「ZC-R2000」は、後日発売となった「ZC-R3000」の下位機種です。
違いとしては、バーチャル(ソニック)ウォール機能が省略されています。
また、バッテリーの容量が3分の2強となっており、充電時間が3.5⇒2.5時間になると共に、最大稼働時間が80分⇒60分へと短くなっています。
交換用部品では、2本付いていたサイドブラシが、1本もなくなっています。
それ以外に関しては、全くの同一性能品です。
▼ 消耗品価格
バッテリー | フィルター | サイドブラシ | メイン回転ブラシ | |
R3000 | 9,450円 | 420円(1枚) | 1,260円(2個) | 2,100円(2個) |
R2000 | 不明(9,450円未満) | 420円(1枚) | 1,260円(2個) | 2,100円(2個) |
消耗品に関しては、インターネットでは見かけないので、山善のサービスセンターに電話をかけて注文することになると思います。
バッテリーは少し高めですが、それ以外はそんなところだろうと思います。
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
・YAMAZEN(山善) ZC-R3000 ロボクリーナー | |
・楽天 ・amazon ・楽天レビュー: ・ヘッド形状:V型パワーブラシ+サイドブラシ×2 ・吸込仕事率:未公表/対応床面積:約96畳(理論値) ・本体重量:3.1kg /運転音:未公表 ・色:ダークグレー ・約3.5時間(自動)充電・約80分可動 ・14.4Vニッケル水素電池(2800mAh) ・段差乗り越え:1.0cm程度 ・サイズ:幅33.0×奥行33.0×高さ9.2cm ・移動パターン:円渦巻、五角渦巻、ジグザグ、壁沿い、ランダム ・リモコン&時刻予約&UV除菌機能付 ・バーチャル(ソニック)ウォール×1付 ・予備フィルター×2、予備サイドブラシ×2付 | |
・ZC-R2000 | |
・楽天 ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ・ヘッド形状:V型パワーブラシ+サイドブラシ×2 ・吸込仕事率:未公表/対応床面積:約70畳(理論値) ・14.4Vニッケル水素充電池(2000mAh) ・本体重量:3.1kg /運転音:未公表 ・色:ホワイト ・約2.5時間(自動)充電・約60分可動 ・段差乗り越え:1.0cm程度 ・サイズ:幅33.0×奥行33.0×高さ9.2cm ・移動パターン:円渦巻、五角渦巻、ジグザグ、壁沿い、ランダム ・リモコン&時刻予約&UV除菌機能付 ・予備フィルター×2 | |
先代モデル
・山善(YAMAZEN) ROBO CLEANER ZC-R1000 | |
・楽天 ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー: ・ヘッド形状:パワーブラシ(+サイドかき出しブラシ) ・目詰まり対策:― ― ― ・吸込仕事率:未記載 ・重量:2.95kg /運転音:未公表 ・色:グレー系? ・3.5時間(自動)充電・最長60分可動 ・リモコン付き/予約タイマーなし ・UV除菌ランプでお部屋の除菌 ・サイズ:幅34.5×奥行36.0×高さ8.5mm ※SZ-300と基本同型製品(のはずです) | |
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・自動充電式ロボクリーナー ZC-R3000 | YAMAZEN BOOK