その特徴としては、まずヘッドに "自走式カーボンヘッド" というモーター式回転ブラシを内蔵し、また、その回転により幾らかの自走力のあるヘッドを装備していることが挙げられます。これは軽量のカーボン素材が採用されているだけではなく、他より少し薄く作られていますので、ベッドの下等高さ約6.5cmまでの床とのすき間に入れて掃除をすることが出来、その場合ヘッドの先端が浮くこともない "床ピタ設計" であるとされています。
上位機種のヘッドだと、回転ブラシ部で静電気を抑制するイオン発生が謳われていますので、これに付いている物はそれが省略されたバージョンということになるでしょう(※回転ブラシ自体も、少し安い物である可能性もあります)。
また、吸引力の目安となる吸込仕事率も640Wとかなり高く、業界トップクラスとなっています。ただし、消費電力は1,150Wと、業界標準の1,000Wより15%高めとなっています。この消費電力に関しては、今後はこの程度が標準となって行くようではありますが・・・。
重量も、本体は3.2kgとかなり軽くできています。なので、持ち運びは楽なはずです。
しかし、運転音に関しては最大68dBで、これは実は有名メーカー製のヨコ型掃除機として業界トップなので、かなりうるさいはずです。吸引力が高く、また、本体は軽量なので、結果として運転音が高くなっています(笑)。なので、アパート等でのご使用にはあまり向いていないと思います。
ただ、この機種には自動パワーコントロールのエコモードが搭載されていますので、それを使えば消費電力は最大でも600W程度となるようです。最大消費電力600Wでは少々心細いですが、なのでエコモードで使う場合には、そこまではうるさくないでしょう。
また、これは東芝製紙パック式掃除機の下位機種から最上位機種までの共通の話ですが、排気性能としては、0.5μ(マイクロ)メートル以上のホコリの99%を捕塵可能だとされています。中・下位機種でもこうやって排気性能が謳われているのは東芝だけですので、入口にホース部との密閉性を高める為のゴムの輪が付いた純正紙パックを使うこともあり、恐らくはマシな性能なのでしょう。
手元グリップには、"らくわざグリップ" という、持ちやすさを強調するものの、三角形の変わった形の持ち手が採用されています。これは少し癖がありますので、使い初めは戸惑うかもしれませんが、慣れれば・・・持ちやすいのかもしれません。これは、2012年度発売の上位機種からは改良版の "新らくわざグリップ" に移行していますが、これら下位機種に関しては、初代の物がまだ使用され続けています。
尚、排気方法が、"やわらか分散排気" となっていますが、これは本体後方に加えて、後方の両車輪の側面からも少しづつ排気するという妙な方法です。多分、分散させないよりはマシなのでしょう。
この「VC-PC9」には前年度型として、「VC-PB9」がありますが、違いとしては、
- "ふきふきワイパーパワーヘッド" ⇒ "自走式カーボンヘッド" に
- ヘッド等を含む全体重量が約5.1kg⇒約4.9kgに約200g減
- 手元ブラシの追加
- 光触媒脱臭フィルターの省略
- "らくわざハンドル" という名の、本体前部にあった固定式の持ち手の省略
"ふきふきワイパーパワーヘッド" というのは、絨毯というよりもフローリング向けで、フローリング表面の拭き取り効果が優れているとされていました。今回の製品では、特別フローリング向けや、絨毯向けといった話はなくなっています。
また、前年度型には、"ワンタッチどこでもブラシ" という、延伸管を前方に傾けると、ヘッド部が外れて延伸管の先端がブラシとなる、パナソニックの "親子ノズル" に少し似た便利な仕組みも付いていましたが、今回の軽量化に伴って、省略されています。
"手元ブラシ" というのは、手元ブリップの先部分で延伸管を外した場合に、(多分)折り畳み式で出せるブラシです。これは、棚の上等を掃除するのに重宝する物で、今回これで、この機種の格が少し上がりました(笑)。
"光触媒脱臭フィルター" というのは、紙パック収納部の開閉するフタの部分に付いていた物で、光を当てると紙パック収納部を脱臭するとされていました。しかし、掃除機は普段暗い場所にしまってあることが多く、あまり役に立たないはずなのでか、今回省略となっています。
本体前部・ホース取り付け位置にあった、固定式の持ち手である、"らくわざハンドル" もあっても(あった方が)良いと思いますが、やはり僅かばかりの軽量化に伴ってか、省略されています。本体の持ち手は、本体後部に折り畳み式の物が付いているはずです(これは前年度型にも付いているもので、以前は本体の持ち手は計2つ付いていました)。
これらは、軽量化だけではなく、コスト減にもつながっているはずですが。
この「VC-PC9」は、軽い上に、吸込仕事率が高く、ヘッドも比較的良い物を装備しています。また、純正紙パックを使用する場合には、排気性能も比較的マシなようです。しかし、消費電力は高めで、何と言っても運転音がかなりうるさいです。なので、アパート・マンション等にお住まいの方は向かず、一軒家でも運転音を気にしない人向け、ということになるでしょう。
ただ、ボディカラーに綺麗なピンクがあるのと、価格は意外と下がるはずですので、そういった面を重視する方にも、魅力的に映るものと思いますが・・・。
※価格は変動します。時価は必ずリンク先にてご確認下さい。
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![]() | ・楽天 ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ・ヘッド形状:自走式カーボンヘッド(モーター式) ・目詰まり対策:― ― ― ・吸込仕事率:640〜約50W ・エコモード:パワー自動調節 ・本体重量:3.2kg/ 全体重量:4.9kg ・運転音:68〜約61dB ・排気方法:やわらか分散排気 ・持ち手(本体):折り畳み式 ・手元ブラシ:〇/すき間ブラシ収納:延伸管裏 ・色:シルバー(S)、ピンク(P) ・「床上ダストゲッター」(ヘッド上空のホコリを吸引) ・らくわざグリップ(持ち手部分が三角形) ・標準紙パック:VPF-7(1枚付属) |
前年度型
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・楽天 ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー:みんなのレビュー・口コミ ・ヘッド形状:ふきふきワイパーパワーヘッド ・目詰まり対策:― ― ― ・吸込仕事率:640〜約50W ・エコモード:パワー自動調節 ・本体重量:3.2kg/ 全体重量:5.1kg ・運転音:68〜約61dB ・排気方法:やわらか分散排気 ・持ち手(本体):固定式×1、折り畳み×1 ・手元ブラシ:×/すき間ブラシ収納:延伸管裏 ・色:ピンク(P)、シルバー(S) ・光触媒脱臭フィルター付 ・「床上ダストゲッター」(ヘッド上空のホコリを吸引) ・らくわざグリップ(持ち手部分が三角形) | |
関連ページ:
・VC-PD9(2014年度型後継機種)

・VC-PC8(下位機種)
・VC-PB9(前年度型)
・東芝掃除機
関連サイト:
・VC-PC9(S)(P)|東芝公式サイト