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ダイソン360 Eye™ ロボット掃除機

360 Eye(スリー・シックスティ・アイ)は、2015年10月26日(直営店のみ23日)に英・ダイソン社から日本先行発売された、新型の自動ロボット掃除機です。

これは、2014年9月4日の製品発表以来、発売日は2015年春だとされてきました。

しかし、2015年3月に入って、何とへと発売が延期され、2015年10月21日になって、急遽同26日の発売だと発表されています。

また、発売が決まったとは言え、実はこの製品はとりあえず、港区表参道のダイソン直営店+全国の有名量販店63店舗限定での販売ということになっています。


気になる価格は、2015年3月時点でも、何と未定となっていました。

しかし、これは発売日の発表に伴って、149,040(税別138,000円)と発表されています。


■ 発売延期の理由・仕様変更

およそ半年に亘る延期の理由は、日本の住環境での試験が伸びているからだとされており、また、問題があるのは、機体ではなくプログラムのようでした。

しかし、いざ発売となってみると、何とスペックが変更されています。

  • 稼働時間:20〜30分 ⇒ 45分
  • 充電時間:2時間 ⇒ 2.75時間

稼働時間だけならともかく、充電時間も伸びているということは、バッテリーの変更(容量:1.375倍)を意味しているはずです。

稼働時間は、45分がスペック上の最低正常値ですので、約2倍(2.25倍)に延びたことになります。

ルンバの稼働時間は基本60分ですので、これにより、異常に短かった稼働時間は、どうにか実用的なレベルに至ったものと思います。


それらの数値は、吸引力の目安を表す吸込仕事率に影響しますが、改良前のそれは、ダイソン社のエンジニアによる非公式計測値として、約20Wと公表されていました。

しかし、発売時におけるそれら2つの条件を加味すると、あくまで単純計算としては、

20W÷2.25×1.375=12.2W

ということで、吸引力は2014年の製品発表時の約6割に減少した可能性があります。

ただし、それでも他のロボット掃除機の4倍の吸引力ということになっていますので、強力であることに変わりはありません。


また、

大きな問題は騒音に関することで、これは私たちにとって大きな課題だった。きちんと機能しているからこそ音が発生してしまうが、掃除力を妥協することはしたくなかった。(@DIME)

実は、ダイソン社のロボット工学主任によって、「360 eye」発売後にこのように語られています。

音に関しては、試作機ではルンバを遥かに凌ぐ異常なうるささだったので、確かに要改善ポイントでありました。

恐らく、遮音性の改良もなされたでしょうが、パワーを大幅に落としたのが、発売可能なレベルに収まった主要因であると思われます。

結局、パワーの抑制は、騒音と稼働時間の両面で好都合だったのでしょう。

▼デジタルモーター採用の高吸引力

掃除機の吸引力の目安となる "吸込仕事率" がロボット掃除機で公表されていることは、殆どありません。

しかし、この「360 Eye」に関しては、ダイソンのエンジニアによる非公式測定値が公表されており、20Wだとされています。

この数値は、ダイソンサイドによると "他のロボット掃除機に比べると20〜30倍" だという話ですので、それを信用するならば非常に強力です。

また、吸引口の回転ブラシは、同社製のキャニスター(ヨコ)型と同じ構成で、静電気を抑制してフローリングからゴミを取る "カーボンファイバーブラシ" と、絨毯からゴミを取るナイロン製ブラシから出来ています。

後者はどのメーカー製にも付いていますが、前者のフローリング上での性能に関しては、対抗できるのは、他社製でも比較的高価な機種だけだと思われます。

実際、最上位で "吸引力5倍!" のCMの「ルンバ880」と、LG電子の廉価機「VR5942L」と思われる機種との吸引力の比較実験が行われていますが、

LG製(と見られる物)には圧勝し、ルンバと比べても、フローリングの溝に至るまでかなり綺麗に掃除出来ています。


ただし、吸込仕事率・20Wは、コードレス機としては良い方ですが、コード式も含めると非常に低い数値です。

ダイソンデジタルスリム(コードレス) ダイソンハンディクリーナー

これがテレビCMでもお馴染のダイソンのコードレス機で、この標準モード(事実上の弱モード)時の吸込仕事率が28Wとなっています。つまり、「360 Eye」は、その約3分の2の吸引力で、床を1個所に付き1度通過するだけとなります。

なので、高性能な回転ブラシがあればどうにかなるフローリングはともかく、絨毯上では通常の掃除機並の清掃力は全く見込めないはずです。

また、「他のロボット掃除機に比べると20〜30倍」ということになっていますが、珍しく吸込仕事率が公表されていたGAISの「FALTIMA030(販売終了品)では3Wと公表されていました。

その機種は、安価な製品としては並程度ですので、少なくとも、ルンバやココロボはもっと強いはずです。特に実験に使われたルンバ880は、見た感じとして、20分の1ということはないでしょう。

ダイソンは、本格サイクロン掃除機のメーカーとして、他社製のダストカップがゴミで満杯で吸引力が衰え、しかもバッテリー切れ寸前でモーターが弱々しい状態と、自社製の吸引力が維持されて、しかもバッテリーが元気な状態(ダイソン製は、バッテリーが弱る直前に強制停止しますので、バッテリーが原因で吸引力が衰えることはありません)とで比べることがあります(⇒「ダイソンの吸引力の真相」)。なので、今回もそういったケースなのかもしれません(LG電子の「VR5942L」と見られる機種は、2万円以上であるにもかかわらず、吸込仕事率は0.22Wという計測結果です。しかし、それでは幾らなんでも低過ぎですので、やはりそういうことかもしれません)


尚、この「360 Eye」では、モーターには上級モーターのデジタルモーター(「ダイソンデジタルモーターV2」)を使用し、その回転数は78,000回と、通常のACモーターの高性能品の約2倍となっています。

つまり、回転数のみの話ではあるにせよ、キャニスタータイプ(ヨコ型機)のハイパワー機の約2倍で回るモーターを搭載しており、それがこのロボット掃除機の吸引力が特別である理由ということになります。

ただし、そのデジタルモーター「V2」(DC31」「DC34」「DC35」「DC45」等用)は、本来10万回転が可能ですが、吸込仕事率が20Wにしかならない当機では、その回転数にしかならないようです。それに伴い、モーターがデチューン(意図的な低性能化。しかし少し安く作れるかも)されている可能性があります。

また、現在使用されているコードレス用デジタルモーターは「V2」ではなく、2013年9月初登場の「V6」(V6」「DC74」「DC61」「DC62」用)なので、回転力は同等ですが、一応1世代前の設計品ということになります。

勿論、「V2」で十分かつ低コストであれば、そちらの方が相応しいはずですが。

▼ダイソン独自の本格サイクロンを搭載

この「360 Eye」は、小型ながらも2段目が8つの小サイクロンからなる、ダイソンの特許技術「ルートサイクロンテクノロジー」を搭載し、ロボット掃除機としては唯一サイクロン式を名乗る存在となっています(東芝のトルネオロボ=意味:"サイクロンロボ" 、は普通のフィルター式です)

これにより、フィルター掃除の必要も、他機種と比べれば格段に少ないはずです。

また、ロボット掃除機では、他はフィルター式なだけに吸引力の弱りに応じてのフィルター交換(買い換え)も必要です。

これがルンバだと、目安として3〜4ヶ月に1度の交換が必要とされ(普通は目安は設けず)、価格は正規品で1枚1,500円(税別)します。ダイソンのサイクロンでは、これが基本必要ありません。

しかし、サイクロンで発生する遠心力は最大5万Gとの話ですので、30万G程度はあるキャニスタータイプ(ヨコ型)と比べるとかなり弱いです。

そこのところは、コードレスで、しかも駆動装置にも電力が必要なロボット型ですので、仕方がないのかもしれません。

▼稼動時間はたった20〜30分で、対応床面積は非公開

この項目は、発売延期中の仕様変更により改善されています。

改良後の稼働時間は45分で、やはり対応床面積は非公開です。

このロボット掃除機「360 Eye」は、2時間の充電でたった20〜30分しか動きません。

ロボット掃除機は、60分は連続して動き続けるのがこれまでの常識です。なので、その数値はその常識を軽く覆しています。

しかも、この機種の掃除可能な床面積は、何と非公開(どうも社外秘)となっていますので、具体的にどの程度動けるかは不明です。

20分では、3部屋(LDK)同時に掃除させることは無理かもしれません。しかし、電池切れの際にはその位置情報を記録した上で、自動で充電基地に戻り、2時間の充電後に中断箇所に戻って掃除を再開します。

この製品は日本先行発売ですが、その理由はこの辺りにあると思われ、屋内の広い海外で同時発売してしまうと、その部分の不評にばかり注目が集まる懸念があります。なので、まずは家が狭い日本で、消費者の反応(喜びの声)を集めたいのかもしれません。

しかし、稼動時間に関しては、ダイソンのコードレスクリーナー(「DC61」「DC62」)も弱モードで20分ですので、それらとおよそ同等です。

この掃除ロボの吸込仕事率はそれらの約3分の2ですが、こちらには駆動装置もありますので、よく持つ方だと思います。

▼掃除完了箇所を把握する "システムナビゲーション"

この製品の移動方式は、室内を360度・1秒間に30回もカメラ撮影し、位置情報を記録(マッピング)して同じ場所を2度掃除しない "システムナビゲーション" タイプとなっています(ルンバやココロボような普通のタイプは、"ランダムナビゲーション" と一応呼ばれます)。

これは韓国メーカー(LG製ホームボットや、サムスン製OEM・東芝スマーボ、共同開発の独・ミーレ社製Scout Rx1)や、米・Neato Robotics社のコーボルトVR100が採用する方式ですが、室内の360度を同時に撮影し、自らの位置を常時把握し続けるのはダイソンのみとなっています。

移動経路の選択でも、他社製が雑巾がけのように部屋の隅から隅へと直線的に移動しつつ、未掃除箇所を減らして行くのに対し、ダイソン製は広い場所を見つけて四角形の螺旋を描きながら、未掃除箇所を塗りつぶすように掃除を進めます。

これは実は、マッピングという高度な機能はなかったものの、韓国の「マミロボット」が採用していた方式に準じています。そちらでは、走りながら部屋の大きさを把握して描く螺旋(円形)の大きさを決定し、何と中心からではなく、外から螺旋を描き始めたようですが。

また、この方式を採用する他社製は、掃除箇所の重複を省くことで、出来るだけ広い面積(約60〜90畳)に対応しようとしているはずです。

しかし、ダイソンは高吸引力を実現する為に稼動時間に問題を抱えていますので、可能な限り高性能な "システムナビゲーション" を採用せざるを得ないのだと思います。

▼キャタピラーを備えながらも、段差乗り越え能力は約1.5cm

ロボット掃除機は、幾ら清掃力が高くても、掃除の途中で座礁してしまっては意味がありません。

なので、走破力にはある意味吸引力以上の重要性があり、ダイソンは従来のタイヤではなく、何と全メーカーで唯一キャタピラーを採用しています。

キャタピラーは、勿論戦車と同じ方式ですので(笑)、高速移動は無理でも、走破力は折り紙つきのはずですが・・・肝心の段差乗り越え能力はトップレベルの2.0cmではなく、1.5cmとの話です。

なので、キャタピラーの採用は、"システムナビゲーション" を効率的とする為の、強固な直進性の確保が主な目的であるようで、段差乗り越え力は今一歩です。この数値だと、ルンバよりも使えない状況が多く生じかねません。

キャタピラーは、約1,000kmにおよぶテスト走行を実施しているそうですので、破損に関してはそれ程心配する必要はなさそうだ、というのが表向きです。

しかし、ダイソンの初設計の初期型部品であるだけに、購入者は「人柱」ということになるかもしれません(笑)。


ちなみに、キャタピラーというのは、実はアメリカのキャタピラー(Caterpillar)社の登録商標だそうで、ダイソン製には公式には使えないようです。

これはニュースサイトでは、"ベルト駆動式" 等と呼ばれることが多いようですが、日本語では "無限軌道" と呼ぶのがどうやら正式のようです。

関係ないですが、こんなカッコ良い農業機械は初めて見ました。何故か後姿も最高です。

▼運転音も "さすがダイソン"

このダイソン「360 eye」は、試作機では同社製の以前の掃除機のように壮絶な高音を響かせていました。

しかし、実際に発売された量産機では、当然うるさくはあるものの、ルンバと同程度のうるささに収まっています。

勿論、これを動かしながらテレビを見たりという事は、ヘッドホンでもなければ難しいということになります。

ダイソンと言えば、音がうるさい掃除機として有名でしたが、最近はそれ程でもありません。

しかし、この機種は、久しぶりにゲッとなるレベルかもしれません(笑)。

実は上のルンバとの比較動画の方が分かりやすく、うるさくて不評なルンバよりも、遥かにうるさく聞こえます(上のトラクターよりもうるさいかも!?)

プレゼンに訪れた社長のジェームズ・ダイソン氏は、テレビで "これは東京からイギリスの自宅の機体を操作可能だ" みたいなことをおっしゃっていましたが、それだけうるさいのかもしれません(笑)。

▼小型だけれども、背が高過ぎる

これのサイズは、幅24.2×奥行23.0×高さ12.0cmです。

ルンバの最上位800シリーズが直径35.3×高さ9.2cmですので、幅と奥行は物凄く小さいです。

それらは、例外的に超小型(で普通に低性能)のツカモトエイム製「AIM-RC03」の直径23.5×高さ7.5cmにすら匹敵します。これであれば、確かに椅子の脚の間を通り抜けるのは容易でしょう。

しかし、高さ12cmというのは、お掃除ロボットとしてあり得ない高さです。

それだと、床近くに引っ込んだ部分がある家具の「家具際」には殆ど入ることが出来ないはずです(2番目はコーボルトVR100の10cmで、3番目はココロボ「RX-V200」「RX-V90」の9.9cmですが、それらですら例外です)

また、家具の下にスペースがある場合に、潜り込めないケースも出てくるはずです。

この原因としては、サイクロン部分を縦にして載せようとすれば、現状ではどうしてもそれだけの大きさが必要ということであるはずです。写真を見る限り、これですら少々無理があると思えますが。

▼サイドブラシがない

サイドブラシは、ゴミをかき集めるだけでなく、遠くへ弾きますし、ホコリを立てますので、ない方が好ましいです。

この「360 Eye」の吸引口は、本体の横幅と同等(本体幅:242mm/吸引口幅230mm)ですが、他製品はそれがなかなかできなかったのです。

例外的に、シリコンバレーのNeato Robotics社のオリジナルシリーズがサイドブラシのない設計となっていますが、それをOEM販売する独・フォアベルク社のコーボルトVR100では、小さなサイドブラシを片側(右前方)にだけ追加装備して販売しています。

なので、本当はダイソンも付けた方が良いのかもしれません。機体の構造的に、壁際はやはり厳しいでしょう。

ただし、壁際まで吸引口が届きやすいのはこちらのダイソン製ですので、フローリングはともかく、サイドブラシが役に立ちにくい絨毯上では、総合的にこちらの方が有利かもしれません。

また、サイドブラシがないことにより、その交換の必要がありません。例えばルンバでは、サイドブラシは1本2,000円(税別)し、摩耗、もしくは破損した場合に交換が必要だとされています。これは基本的には殆ど交換の必要はありませんが、それでも数年に1度位は交換した方が良いかもしれません。

あと、サイドブラシがないこともありますが、(上のコーボルトとは違って)この形状では部屋の角が掃除出来ません。

他社が現在色々と知恵を絞っている部分を華麗にスルーするのは、なかなかのものだと思います。

▼バンパーがない

この「360 Eye」は、360°カメラに加えて、近くの障害物を判別する赤外線センサーを備えており、障害物の直前では止まって接触はしないタイプです。

この機能は "システムナビゲーション" タイプでは一般的ですが、椅子の脚やテーブルの角等、細い物は認識し辛く、時々ドンッと派手に衝突します。

その為、機体前部にはバネで衝突の衝撃を緩和すると共に、障害物を接触で認識して本体の方向を変えるバンパーが設置されている製品もあります。

しかし、これの前部はダストカップが剥き出しになっており、その種のバンパーがありませんし、周囲にゴム材のような物も貼られていません。

これの場合、通常の赤外線センサーに加えて360°カメラがありますので、他より障害物を認識しやすいのかもしれませんが、動画を見るとソファに下に垂れ下がったカバーには当たっていますし、本棚の角にも接触しているように見えます。

しかし、移動スピードはそれ程ではないこともあり、衝突しても大したことはないという判断なのかもしれません。

どうしても気になる方は、ルンバ用のクッションラバーでも買って貼るのが良いでしょう。

接触センサー自体は、本体の接地していない部分全体が何ミリか動く方式の物理センサーとして装備されています。

▼バーチャルウォール(赤外線によるロボット用仮想障壁)もない

ロボットの侵入禁止区域を設定できる、ルンバで言うところの "バーチャルウォール" ですが、この「360 Eye」にはありません。稀にその代りに磁気テープを設置することで侵入禁止を認識させるタイプのロボットもありますが、これには現在そういった機能自体がないようです。

この製品には衝突を緩和するバンパーもありませんので、これで良いのか?と不思議に思います。

また、この機種は稼動時間が短く、例えば3LDKを掃除させようとすると1度充電に戻ってしまうので、キッチンは掃除しなくて良い、とロボットに指示をしたくても、こういった機能がなくては、その手段がありません。

多分、この機能の実装の可能性は担保されているでしょうから、今後リリースされる可能性はあると思います。しかし、その機能が必要で、かつ購入希望時にまだない場合には、今回は縁がなかったと思うしかないでしょう。

▼ゴミセンサー未採用

吸気内のゴミを見分ける "ゴミセンサー" は、ない製品が殆どですが、ルンバとココロボ、トルネオロボにはある機能です。

ゴミ発見時の挙動はシリーズによって違いますが、ルンバとトルネオロボはその場を集中して掃除し、ココロボは吸引力を高めます。

このダイソン製ロボにもないよりはあった方が良いのですが、残念ながら付いていません。

その理由としては、吸引力自慢であることが一番である思いますが、単にダイソン社にセンサーがないからという可能性もあります。

また、ゴミが沢山落ちていて、あちこちで集中清掃をする羽目になると、稼動時間が短いバッテリーが切れてしまい、1度の稼働で掃除が終わらない懸念ももしかしたらあるのかもしれません。

▼スマートフォンからのみ設定可能

この「360 Eye」は、専用アプリ「Dyson Link」を使用することで、スマートフォンからの時刻予約や、掃除状況のチェックが可能です。

更には、本体のソフトウェアのアップデートが可能で、トラブルシューティングや製品ガイドへのアクセスも可能だという話です。

ただし、ココロボとトルネオロボの最上位機種、「RX-V200」と「VC-RCX1」は、(観賞用の)写真撮影・送信機能まで持ちますが、こちらにはその類の機能はありません。

また、実のところ、本体に液晶画面や設定用のボタン類が見当たりません。そして、リモコンも付かないですので、予約や時刻設定等の操作は、全てスマートフォンを通じて行うことになり、本体で操作可能であるのは、外観を見る限り「スタート」だけであるようです。

スマートフォンから本体にアクセスする為には、"Wi-Fi" (=無線LAN)環境が必要なので、結局それらが揃わなければ、予約運転をさせることは出来ません。

また、リモコンの代表的な機能=本体の進行方向を指示する機能は、そもそも存在しないようです。


リモコンは勿論として、前述のバーチャルウォールや、サイドブラシ、本体液晶&設定ボタンという、普通のお掃除ロボットには常識的な物(+バンパーセンサー、ゴミセンサー)がこの機種にはありません。

これら全てが必ずしも良いことではないにしても、この "ないない尽くし" は、部品代の節約にはつながっていますので、高価で困るダイソン製にしては、とても良い工夫だと思います。

そして、もしかしたらそれらの分が、以下に見るように、同社にしては若干安めと感じる価格が出る原因なのかもしれません。

▼価格はルンバの2倍未満か?

この製品は、2,800万ポンド(約49億円)かけて開発されたと公言されていますし、ダイソン製はそもそもかなり高価です。

やはりスマホ連携機能を持ちながらも、この機種にはない写真送信機能まで持つ、シャープ・ココロボと東芝・トルネオロボの最上位機種は、定価(正式にはオープン価格)は共に13万円程度となっています。なので、それと同レベルかそれ以下であれば、公表可能だと思えます。

しかし、公表できないということは、やはりそれ以上の価格を付けたがっているのではないでしょうか。

その場合、価格はルンバの最上位機種[82,080円]の2倍程度かそれ以上ということにもなりかねません。

しかし、さすがに「ルンバの2倍」は回避するものと思いますので、可能性が高いのは15万程度といったところでしょうか。


実は、海外では価格が取り沙汰されていまして、ダイソンの関係者がUSA TODAYに語ったという話では、アメリカで発売する際には1,000ドル(約10.6万円)の価格帯となると言われています。

また、噂としては、「750ポンド、もしくは1,250ドル(約13万円)」と言われています。

しかし、これはどうも13万円という日本での価格設定が先にあり、そこから750ポンド&1,250ドルが導き出されたようで、これはCNETに載っています。

仮に、話の出所がダイソンだと明記されている1,000ドルだとすると、実は分かりやすく、日本の「DC62

の外国版「DC59 Animal(事実上の同一品)が499.99ドルで、「DC62」は71,794円ですので、1,000ドルならばそのちょうど2倍で、143,588円となります。

もっとも、倍の価格と言っても、2台売るのとは違いますので、実際はもっと控えめな価格となる可能性があるはずです。そうなると、13万円という価格が現実味を帯びて来ます

なので、その価格も、もしかしたらダイソンが出所の数値なのかもしれません。

尚、13万円というのはあくまで定価の話で、発売後数ヶ月(1年近く)経てば、実売価格は10万円程度にはなるかもしれません。


価格とは関係ないですが、前述のCNETによると、日本でのモニター募集と、他の190ヵ国での発売情報のメール通知の登録者の合計が、70,000人を超えたそうです。メール通知なんてものを申し込むネットユーザーは多くないだろうと思いますので、多分日本でのモニター応募が殆どなのではないでしょうか。

▼ダイソン以外、ルンバ等ではフィルター&サイドブラシの交換有

これがルンバ880[82,080円]より(仮に)高性能で、価格が同じであれば「360 Eye」の勝ちだと言えます。しかし、そのようにその1.5〜2倍もの価格であれば、はっきり勝ちとは言えないでしょう。

ルンバ機種比較 自動掃除機ルンバ

しかし、ややこしいことにルンバの場合、消耗品としてフィルター交換とサイドブラシ(=エッジクリーニングブラシ)の交換の必要があります。

最上位の800シリーズでフィルターをもっとも頻繁に交換する場合、税別で1枚1,500円の物が1年に4枚必要で、計6,000円となります。掃除機の製品寿命は一応7年が目安となりますので、それに7を掛けると、42,000円ということになります。しかし、最上位機種の880には本体に交換用が2枚付属していますので、それを差し引くと39,000円となります。

それに加え、サイドブラシを1.5年に1度交換するとすると、計4回の交換が必要です。しかし、やはり本体に交換用が2本セットとなっているので、残りの2回分用の4,000円が実際に必要です。これらを合計し、消費税8%分を加算すると、ルンバ880には46,440円が追加で必要ということになります。

それらの消耗品に関しては値引きがあまりなく、それなりの値引きがある本体に比べると高くつきます。なので、ダイソン「360 Eye」が仮に130,000円であったとしても、ダイソンの方がお得となる可能性が高く、追加購入や交換の余計な手間がかからないことを考えれば、ダイソンの方がずっと良いと言えるでしょう。

しかし、実はルンバの消耗品には海賊版が多くあるので、そちらを買えばもっと安く済みます。

また、本体を気に入って使うのであれば、追加の消耗品を納得して買うことが出来ますし、その場合には一度に全額を払うよりもお金を出しやすいです。

また、本体を買ったにも関わらず使わない場合には、ダメージは少なくて済みます。

しかし、根本的には、ルンバを買う場合には普通そこまでは考えないので、買うことが出来ると言えるでしょう(笑)。

消耗品全体に言及すると、ダイソンにおいても当然バッテリー交換の必要があります。ただし、2014年9月現在価格や充電可能回数が未公表ですので、何とも言えませんが、原則として充電回数が多くなるようだと、電池の傷みも早くなります。これはルンバ800シリーズでは、約600回使用可能で価格は税込み10,800円となっています。


一応ルンバの場合、性能に大差ない少し安めの下位機種(871,870)や、十分に使える安価な下位シリーズ(フィルター価格も3分の2程度)も用意されていますが、ダイソンにはそれがありません(し、削減可能な機能がないので作りようもないでしょう)。

ルンバも以前は、普通買えるようなものではありませんでした。しかし、最近は長年の量産効果や、販売戦略もあってか、安価な下位シリーズ(622,621)であれば少し無理をすれば買えるような価格となっています。

ここのところは、以前開発しながらも販売はしなかったダイソンでは、ルンバのアイロボット社には絶対に敵わない部分でしょう。

ルンバ使用時の総額はともかくとして、普通は買えないような価格設定で性能面で勝っていると勝ち誇られても、一般庶民には関係ない話となってしまいます。

それでも、高性能なロボット掃除機を市販すること自体に意義があるとは言えるでしょうが、基本的にそういった話なのかもしれません。

▼アイロボット社(ルンバの製造元)のこの件での反応

iRobot社は、ダイソン社による「360 Eye」の発表会見が開かれた9月4日同日に、この "Release" というタイトルの逆E.T.風の(?)動画を発表しています(下の動画「Dyson project N223」はロボコップ風)

動画内では、以下のような文章が出てきます。

"At iRobot we have always believed that some tasks are better left to a robot."

その意味は、"我々・アイロボット社では、幾つかの作業(※=掃除)はロボットに任せるのが良いと常に信じていました。" というものです。

転じて、"ダイソン=本格的なライバルの登場で、ロボット掃除機の時代が本格化するのは歓迎" といったところでしょうか。

簡単な動画ですが、これをわざわざ用意していたところに、どれだけダイソンを意識しているのかが伺えます。

来日したコリン・アングルCEOは、ダイソンが発表した360度パノラマカメラ搭載のロボット掃除機「ダイソン 360 Eye ロボット掃除機」について「Eyeとあるのに実際には何も見えていないんだ。アレはゴミをみつけられないしね」とコメント。まさに目潰しとも言える先制攻撃を繰り出しました。(by Engadget Japanese)

iRobot社のCEOは、会社よりももっと強気です。

確かに、何年もかかって開発した超高性能な "一つ目" が付いているのに、肝心のゴミを見ないのは大変皮肉な話です。

我々はロずっとロボット掃除機を作ってきて、さまざまなIP(知的財産)が積み上がっている。だからダイソンはなかなか手出しができない

ここでは重要な話として、ルンバの密かなウリである、回転ブラシが余計な物を巻き込んだ際に、ブラシを逆回転させて吐き出す機能が特許技術であると述べられています。

この機能は結構重要なので、高級機なのに付いていないのは、確かに問題であるはずです。

(ルンバでもこの機能は、500シリーズからの搭載ですが、それ以前の機種にはその点で難があります。)

▼苦節16年

尚、ダイソン社は、これの開発に16年かかったと言っていますが、一生懸命やっていたのは「DC06」が発売中止になるまでの2〜3年と、ここ数年が主なはずです。

勿論、それでもかなり立派でして、シャープのココロボは2011年3月にプロジェクトチーム発足で、2012年6月発売ですので、まともにやったのは1年未満かもしれません。

仮にシャープが世界で初めてロボット掃除機を実用化するとすれば、1年では済まないでしょう。

結局発想の問題だけでなく、「黒船家電」に対して、そういった基礎的な部分で勝つ気に欠けるのが、日本企業の現状であるように思えます。

独自に掃除機を開発できないからか、あるいはそもそも開発する気がないからか、ダイソンの技術を模倣しようとするものの上手くいかず頭を悩ます他メーカーは、今も後を絶ちません。(発明家の苦労:ダイソン公式サイト)

これは特に日本企業を対象とするものではないですが、ダイソンにはこんな面白いことを言われてしまっています。

もっとも、革新的な製品は、先行企業が特許を固めているでしょうから、商品の特性によっては、売れると気付いた時にはもう遅過ぎるのかもしれませんが・・・。


色:ニッケル×ブルー

色:ニッケル×フューシャ

計2色。


 価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。


ダイソン 360 eye
360 Eye [ニッケル/フューシャ]楽天
amazon(レッド)2(ブルー)
楽天レビュー:レビュー(_件)を参照
ヘッド形状:パワーブラシ
目詰まり対策:本格サイクロン(半年間フィルター掃除不要)
吸込仕事率:未公表/対応床面積:未公表
自動充電機構/時刻予約機能
本体重量:2.4kg
運転音:未公表
サイズ:幅24.2×奥行23.0×高さ12.0cm
2.75時間充電・45分可動
リチウムイオン充電池採用
段差乗り越え:1.5cm程度
色:ニッケル×ブルー、ニッケル×フューシャ

定価は税込149,040円ですので、送料を加えても150,000円未満であるはずです。

それ以上の物は、家電量販店で仕入れている可能性があります。

まず売れないだろうと思われた、定価以上の商品が一斉に売り切れになっています。恐らく、何らかの "神通力" が発動したものと思われます。




▼Dyson project N223

2014年8月27日に、「Dyson project N223」と称して上の動画が公開されていまして、恐らくロボット掃除機だろうという話になっています。

動画の説明に開発には16年かかったと書かれていますので、一応「DC06」の開発時期とも重なります。

しかし、約11ヶ月前にダイソンのエンジニアが否定したばかりですし、動画中の13秒と18秒のところで、それぞれに違う種類のロボット掃除機らしき物の姿が、これとは別に見られます。

また、「DC06」は実は発売直前までいったようですが、何と価格が完全規格外の6,000ドル(約60万円)となってしまったようで、ダイソン社社長のジェームズ・ダイソン氏自身の判断で発売は中止されています。

価格は、2002年10月に東芝から発売となった、スウェーデン・エレクトロラックス社製「トリロバイト」の日本国内価格は29万円前後でしたので、そういった価格も全くありえなかったわけではないのかもしれません。

しかし、責任を押し付けられていた(?)バッテリーに関しては、2013年のスティックハンディ2WAYタイプの「DC62」ではコードレスとしては規格外の吸込仕事率、100Wを達成しており、しかも、そのバッテリー価格は8,000円程度ですので、完璧を求めなければ、良いものを出せる状況が出来たのかもしれません。

勿論、動画を見る限り、視点となっている "何か" は、ボディ形状からして「DC06」そのものではないはずですが。

ただし、ダイソンの社員は、前述の「本当にきっちりと掃除してくれるレベルまで技術を開発できたとき」とか、「ダイソンが掃除機を作る限り、掃除機としての性能で妥協はしたくないという前提がある」等とカッコ良いことを言っていますから、清掃力が不十分な物を発売したりしたら、とてもカッコ悪いと思います(汗)。

また、ダイソンはそれがロボット掃除機だとは言っていませんので、もしかしたら、ペットロボットや盲導犬ロボという線もない訳ではないかもしれません(笑)。

単にソフトバンクのペッパーや、やはり2015年発売予定のアメリカのジーボのようなものなのかもしれません。

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