「VC-RB100 Smarbo(スマーボ)」という2011年10月発売のロボット掃除機で、東芝は韓国サムスン電子の製品をOEM販売し始めたのですが、何とプレスリリースですら、それには一言も触れていません。…日本の消費者には、東芝の自社開発品と思われつつ、売るつもりであったのは明白です。
※下の画像は、2011年10月発売の東芝スマーボ「VC-RB100」。
それは卑怯ではないんですか?、と東芝のサービスセンターに問い合わせてみたのですが、何でも他メーカー製のOEM商品は東芝には他にも幾つかあるようで、一々公開していないという話でした。
なので、では全部教えて欲しい、他の有名メーカー製で実はOEM商品であるものがあれば一緒に挙げてくれても結構です、と多少の助け船を出しつつ、聞いてみたのですが、何と教えられないという話でした。
なので、では東芝製の現行型製品で、自社開発品を全部教えて欲しい、全部チェックしてそこから漏れている物をOEM品として認定します、と伝えたら、もう返事が来なくなりました。
と、いう訳で、東芝には一点でも自社開発品があるのかは、実際不明です。
ただ、実際日本メーカー製と言っても、中国の工場で作っていたり、そうでなくても中の部品が中国製や韓国製であったりということは多くありますので、実質的には物凄く違う訳ではないかもしれません。
しかし、問い合わせているのに、どれがOEMなのか、そしてどれが自社開発品なのかを教えられないというのは、日本のメーカーとして嘘つきに近い物があるはずです。何故なら、現在も、東芝製(東芝の自社開発品)と普通に何も疑わず、本当は他国メーカー品だと思われる物を買っている人達が、現実に多くいらっしゃるからです(⇒例)。大金(スマーボだと初期価格は9万円)を払って買ってもらっているのに、都合の悪いことは隠して良い、と信じているのには、恐ろしいものを感じます。
ちなみに、ロボット掃除機のスマーボは、東芝のサービスセンターの人まで、自社開発品だと信じ込んでいました。社内の直接の関係者に改めて問い合わせて初めて、実は・・・という成り行きでした。なので、東芝に勤めている知り合いがいるから、という人でも、大抵聞いて分かるものではないはずです。
ところで、家電Watchというインターネットでの家電紹介の大手サイトがありまして、スマーボについても詳細な紹介記事を書いていますが、どうもこのサムスン×東芝を分かっていないようなので、教えて差し上げました(向こうはもう知っています)。しかし、今更記事を修正するのもあれでしょうから、引っ込めるかと思っていましたが、ずっとそのままです。
よく見てみると、このサイトでそんなに力の入った記事を見たことがありませんし、また、その詳細なレビュー自体発売日前に書かれています。更に、トップページ、毎日の新着記事ページを網羅する欄の上にデカイ写真付きで、ずっとリンクを貼りっぱなしです。
それらを考慮するに、ああ、なるほど、何らかの一定の関係があってこうやっているので、東芝製であろうが無かろうがどっちでも良いのだな、と悟りました(※関係も何も、URLに「ad」と入っているので、記事風広告でした。一番下には読めない色の字で「[PR]企画・製作 株式会社 Impress Watch 営業統括部」ともあります。普通は読めない字で書いたら、実質ステマでしょうに ^^;)。
森本毅郎という人(キャスター?)がスマーボと新型ルンバについて率直な感想を書いているので、商品についてはそちらを読めば良いでしょう。…短いですし、(いかにも)客観的です。
会場からは、「スマーボは韓国のサムスンのOEMではないのか」という質問が出た。これに対しては「基本的にそのような質問にはお答えできないが、開発は東芝が担当、製造は外部に委託している。掃除機というのは、国や地域によって大きく仕様が違っている。日本はほかの国に比べて圧倒的に綿ゴミが多いし、床面も様々。海外の製品を持ってきてそのまま使うようなことはできないし、日本に合う製品を作っている」と答えた。
これは2012年後半に、初代スマーボの後継機種「VC-RB8000 VC-RB7000 Smarbo(スマーボ)V」が発表がされた会見上で、東芝の担当者が答えた話だそうです。しかし、実際は開発もサムスンで、日本導入に際しての企画(性能アレンジの発案を含む)のみ東芝でしょう。なのに、自社開発したかのように言ってはいけません。記者会見で堂々と、嘘をついた可能性が高いのではないでしょうか。
※下の画像は、2012年9月発売の東芝スマーボV「VC-RB7000」です。
ちなみに、そこまで載せた記事を書いたのは、前述の家電情報サイト「家電Watch」」だけのはずです。「実質詐欺」の片棒を担がされた恨みを少し晴らした、という所ではないでしょうか(笑)。
・東芝が“本気”のロボット掃除機 自社開発の「トルネオ ロボ」を(2014年)9月発売へ(日経トレンディネット)
これまで東芝はロボット掃除機「Smarbo(スマーボ)」を販売してきたが、韓国サムスン電子の実質的なOEM製品だった。トルネオ ロボは「完全な自社開発」(東芝ライフスタイル)で、制御ソフトウエアやセンサーなども含めて東芝グループの技術を活用。約2年をかけて開発した「自信作」となる
とうとう有名メディアでもOEMだったと取り上げられるようになり、世の中に知られてしまいました。
しかも、自社開発だという「トルネオ ロボ」も、特徴・機能・色使いが韓国製と似通っており、一体誰が開発したのかは不明です。
また、2年程度で開発できるなら、もっと早く開発に取りかかっていれば、苦節16年の "本気で打倒ルンバ" のダイソンロボ「360 Eye」と被ることもなかったでしょうに・・・。
短い春だったのかもしれません。
関連ページ:
・TORNEO ROBO(トルネオロボ)(2014年度型・自社開発品)
関連サイト:
・東芝のブルーレイはOEM まとめ …フナイならまだ日本製ではある・・・
・韓国企業に東芝の技術流出 容疑の元技術者に逮捕状 警視庁(MSN産経ニュース)
・中韓が狙う日本の「原発」 引き抜き横行、後絶たない技術流出(MSN産経ニュース)
・LGとサムスン「洗濯機破壊」のトラブルがエスカレート=韓国(サーチナ)(LGには、日本でも販売中のお掃除ロボ「ホームボット」があります)