これらのウリは、紙パックにゴミが沢山入ることです。紙パックを網目のある専用ケースに予め収納して掃除機本体内にセットすることにより、ゴミが紙パック内に詰まって来ても、後方だけでなく、あらゆる方向から吸引力が働く為、初期の吸引力が長持ちしやすく、また、ゴミが多く圧縮されるとされています。(※ただし、パナソニックの上位機種はずっとそんな感じでやっており、これが特殊な訳ではありません。)
また、ボックスタイプの外観からも分かるように、紙パックの為に充分に大きなスペースを確保することにより、紙パックの容量をフルに生かすことが出来るようです。
ただ、宣伝文句としては、前年度は同じ紙パックで(ゴミが)1Lしか入らなかったのが、新型では2.4L入ると言っていますが、3年前のTC-BH8Pでは、同じ紙パックに1.7Lを詰めていたので、その1Lが業界的にもかなり異様な数値です(普通1.5L前後)。どうせゴミの入る量が少なくても、消費者にはよく分からないだろう、との判断でやっていたとしか思えません。
ただ、今回実際2.4L入るのであれば、1.7Lからでも約1.4倍です。多いことに間違いはないでしょう。
これらにも付く三菱製のヘッドに関しては、乾拭き機能(回転ブラシの力で床を乾拭きをしたようにツルツルする性能)がありません、というか弱いようです。三菱ではこれを補うために、床ぶき専用フェルトローラーをヘッドに追加した「ラク走マルチパワーブラシ」という物を作ったこともありますが・・・止めてしまったようです。
また、ヘッドを付け替えずに狭い場所を掃除するための工夫も、弱いです。
ただ、上位機種「TC-BXA15P」でのみ、回転ブラシへの毛絡みを、回転ブラシを引き抜くことで簡単に除去できる機能がありますので、その点だけは便利です。なので、ペットのいる家庭用としては、考えても良いかもしれません。
紙パックにゴミが沢山入ることから考えても、この機種の用途としては、そこなのかもしれません。
尚、このTC-BXA15Pと、風神の上位機種TC-ZXA20Pで同じ名称のヘッドを採用していますが、吸込仕事率が倍違う分、ヘッド前方床上部分のすき間の広さで、床への吸い付き具合の調節がなされています(=少しだけ別物です)。
また、これら「TC-BXA15P」と「TC-BXA10P」は、運転音が比較的静かです。最大で60dB前後なので、他メーカー製より約1割良い数値です。これには、新開発の "16枚翼モーター" や、排気系の "吸音迷路構造" が効いているという話ですが・・・実のところ単純に吸込仕事率が低く、530Wしかありません。これは他の最新紙パック式より2割程度低い数値です。
あとは、三菱初登場のはずの "光脱臭クリーンシステム" という光触媒を用いた、紙パック収納部用の脱臭フィルターがあるようです。ただ、フィルターには青色LEDを使って光を当てる方式で、その光はコードをコンセントにつないでいる間にしか点灯しません。なので、どう考えても光が当たる時間が短すぎます。もっとも、ずっとコンセントにつないでおく、という裏技も考えられますが(笑)、仮にそうしても実用的な効果が得られるとは、まず考えられないです。そんな魔法のような事が出来るのであれば、新しいタイプの脱臭機として発売できます(…まあ普通に怪しく見えるものと思いますが)。
また、実は三菱製には、自動パワーコントロールのエコ運転モードがありません。その代りに、振動を感知する "感振センサー" を用いて、掃除中であるか否かを判定し、掃除中でないと判断すると、まずパワーを落とし、更にそのまま30秒経つと電源を切ってしまうという独自のエコ機能を開発しています。・・・それはそれで少しは役に立ちそうですが、これが装備されているのは上位機種の「TC-BXA15P」だけです。
また、この雷神用ボックス型デザインですが、好みの差はあるにせよ、面白いのではないでしょうか。
ただ、この形状だと、部屋や家具の角で
また、このデザインだと、本体が大きくなるので、重量も増します。そのため、本体重量は4.8kgと、紙パック式としてはかなり重いです。もっとも、各メーカーのサイクロン式の最上位機種と比べれば、それでも微妙に軽いのですが。
ただ、本体の "持ち手" は、このようにこの位置に縦についているのが理想です。こういう機種は少ないので、これは感心します。ゴミは沢山入るので、野郎(男性)が本体を片手に持ちつつ、ガンガン掃除をするのには、打ってつけの機種だと言えるかもしれません(笑)。
上位機種「TC-BXA15P」と、下位機種「TC-BXA10P」との違いを述べておきますと、
- TC-BXA15Pが三菱製最上位ヘッドの「毛がらみクリーン 自走式パワーブラシ」で、TC-BXA10Pが一つ下の「ラク走パワーブラシ」
- 運転音の最大値が2dB低い(以下「TC-BXA15P」が基準)
- "感振センサー" による節電モードがある
- 先端にブラシの付くロングすき間ノズル(2WAYロングノズル)が付く
ちなみに、今年度からの「雷神」というネーミングですが、これはサイクロン式の「風神」にかけたものですが、轟音を響かせそうなイメージです。(笑)
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
・TC-BXA15P 雷神 ― ― ― | |
・楽天 ― ― ― ・amazon ― ― ―[レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ・ヘッド形状:毛がらみクリーン 自走式パワーブラシ ・目詰まり対策:パワフルワイド風路 ・吸込仕事率:530〜約100W[アイドリングストップ有] ・本体重量:4.8kg/6.5kg ・運転音:59〜約56dB ・排気方法:斜め上方排気 ・持ち手(本体):固定式 ・色:キャンバスホワイト(W)、ルビーレッド(R) ・光脱臭クリーンシステム | |
・TC-BXA10P 雷神 ― ― ― | |
・楽天 ― ― ― ・amazon ― ― ―[レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ・ヘッド形状:ラク走パワーブラシ(自走式パワーブラシ) ・目詰まり対策:パワフルワイド風路 ・吸込仕事率:530〜約100W ・本体重量:4.8kg/6.4kg ・運転音:61〜約56dB ・排気方法:斜め上方排気 ・持ち手(本体):固定式 ・色:メタリックブルー(A) ・光脱臭クリーンシステム | |
関連ページ:
・TC-FXD10P Be-K(ビケイ)(下位機種)
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・TC-ZXA20P TC-ZXA15S 風神
関連サイト:
・雷神|三菱電機公式サイト
・家電製品ミニレビュー 三菱電機「雷神 TC-BXA15P」(家電Watch)
・なぜ「紙パック式掃除機」が高級化? キーワードは“原点回帰+α”