「HEPAフィルター」とは、「High Efficiency Particulate Air Filter」の略で、0.3μm(マイクロメートル)のホコリを99.97%捕塵する性能を持っています。(※1μメートルは1000分の1mm)
近年、これに関しては、業界でその名の使用基準を厳しくするという話で、日立とシャープでは、その名の使用を既にやめてしまっています。
現在、日本の有名メーカーでは、三菱のみ一部機種でHEPAと表記しています。
しかし、掃除機に装着して使用した場合には、上の基準の性能を持たないことが明らかにされています。
尚、この上位規格のULPAについては、現在のところ制約は設けられていないという話で、日立とシャープも堂々と使用中です。
キャニスタータイプ(ヨコ型)
- シャープ・サイクロン全機種(格上のULPAフィルター採用品と、コードレス機「EC-DX100」を除く)&紙パックレス「EC-KL10F」
- 日立・紙パック&サイクロン上位機種(「CV-PA30」「CV-SA300」「CV-SA200」)。中位機種でも以前はHEPAの表記がありましたが、現在は表記の変更がなされ、全て消されているので何とも分かりません(多分性能はそれ程良くない)。先に挙げた機種においても、第三者機関による測定値として、現在99.97%以上ではなく、約99%(「CV-SA300」のみ99.9%)だとされています
- 三菱・サイクロン式(サイクロン式に限定)Be-K(ビケイ)全3機種。
ただし、2013年度型は0.5μmの99%以上、2014年度型は同99.9%以上だと公表されています。安めのHEPAの正体は、こういった性能のようです - ダイソン・「DC26」以前のヨコ型の全機種と、「DC63」。「DC36」もHEPAに準じる性能(「DC46」と「DC48」「CY24」は違っています)
- ミーレ・「SDCO 0 NB」、通販生活専売「S6260」、及びS5000シリーズ&「S4282」。
S5000シリーズ以外では、基本的にオプション扱い=同社製別売HEPAフィルターを買えば、同社製ヨコ型機であればどれにでも装着可能です - エレクトロラックス・キャニスター型全機種。現行型は「エルゴスリー」3機種
スティックタイプ
- ダイソン・「V6 Fluffy」「V6 Animalpro」「V6 Motorhead」
- 三菱・「HC-VXE20P iNSTICK」(ほぼHEPA。ハンディ+延伸管2WAY型)
- シャープ・「EC-SX200」(ほぼHEPA。ハンディ+延伸管2WAY型)
- ボッシュ・「GAS18V-LI」「PAS18LI」(ハンディ+延伸管2WAY型)
- CCP・「CN-DC52」(ハンディ収納2WAY型)
ハンディタイプ
- ダイソン・「V6 Mattress&Trigger」
- ブラック&デッカー・「BDH18B」(ほぼHEPA)
- ツカモトエイム・「AIM-HC02」
布団用ハンディ
- レイコップシリーズ(RE-100,RT-300Jを含む)
- アトケア
- ケアウィン
- コスビー
- UVウルトラバック
- シャープ・「EC-HX100 コロネ」(ほぼHEPA)
- LG ふとんパンチクリーナー
ロボットタイプ
- シャープ・「ココロボ」(RX-V50以外)
- LG電子・「HOM-BOT(ホームボット)」シリーズ
- モニュエル・「CLEMON(クレモン) MR7780J/MR6680J」
- ルンバ900800,700シリーズ(ほぼHEPA。米ではHEPA表示)
有名メーカー製の現行型では、この辺りで全てとなります。※メーカー別ページではHEPAフィルター採用機であれば、そう表記しています。
ダイソンのコードレスクリーナー・「DC62」と「DC61」(「DC74」も本体同型)に関してですが、英国アレルギー協会推薦品となっていますので、HEPAではないものの、排気はアレルギー患者にとっても安全な程に綺麗であるはずです。
その他、無名メーカー製の安物でHEPAフィルターを採用している場合もありますが、恐らくすき間からホコリ込みの排気が漏れています。密閉度を高めた作りにすると、普通よりコストがかかるはずです。(なので、シャープの安い製品に関しても少し疑問が残ります)
尚、0.15μmのホコリの99.9995%を捕塵可能な性能を持つ、HEPAフィルターより更に高性能な、ULPAフィルター(「Ultra Low Penetration Air Filter」)をつけた掃除機も販売されています。⇒「ULPAフィルター掃除機」。
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・【Q&A】マスクや掃除機で放射性物質を防げる?(科学コミュニケーターとみる東日本大震災)