東芝の最高級サイクロンはクワイエと呼ばれていたのですが、今回から「TORNEO(トルネオ)」と呼ばれることになり、クワイエ(quiet)の名は「低騒音化クワイエ構造」という静音化構造・技術の名称となり下がってしまいました。
この「VC-CG510X」、写真を見れば分かりますが、殆どシャープ製の最新機種のパクリです。(笑)
外観だけでなく、サイクロン部も殆ど同じです。 "集塵ゾーン" と "分離ゾーン" に分けた「デュアルトルネードシステム」なので、どうこうと書いてありますが、ダイソンでも、シャープでも普通にそうなっています。集塵ゾーンでは低速気流でゴミがきれいにまとまるので、ゴミ捨てが簡単などと書いてありますが、公式サイトの写真にあるように、ゴミがドーナツ状になって落ちること等ちょっと考えられません。集塵質でゴミが低速であれ回るのであれば、どこかの一箇所にうず高く積み上がって止まるのがサイクロン式というものです。シャープ製は本当にドーナツのようになりますが、それはスクリュー状の部品を回転させてゴミを押し固めるからであり、ケース内の気流でそうなる訳ではなりません。
また、吸込仕事率は450Wで、シャープがそうなのに合わせて、パナソニックや東芝もその程度の数値と決めたようです。つまり、単純な吸引力としては、どこもほぼ同じということになります。
東芝では今年の後半発売の高額機種から、何とパナソニックの "ハウスダスト発見センサー" を真似した "ゴミ残しまセンサー" (※⇒「ハウスダスト発見センサーとゴミ残しまセンサー」)なる機能を実装しています。性能としては、パナソニックが約20マイクロメートルのホコリを検知するのに対し、東芝ではHEPAフィルターレベルの0.3マイクロメートルのホコリ(実験はタルク=鉱物ゴミとの話)の99%を検知するとの話です。…凄い高性能ですが、ちょっとやり過ぎかもしれません。パナソニックではその低精度でも、センサーの精度を落とすモードも搭載されているはずですので。あまりゴミを敏感に検知すると、掃除が全然終わらないのです。
※・・・何とパナソニックを超える3段階のセンサー感度の切り替えが出来ることが判明しました。実際どちらのメーカーの装置が良いかは分かりませんが、とりあえず良いのではないでしょうか。
その他では、パナソニックのエアダストキャッチャーも去年から真似ていますし、ヘッド部での床の静電気除去のためのイオン発生機能も今回から真似ています。除菌イオンの東芝製ピコイオンを発生させる機能もあるようですが、これもパナソニックとシャープからのパクリです。ただ、シャープは空気清浄とダストカップ内の静電気防止が目的で、パナソニックは空気中のホコリ同士をくっつける目的なのですが、東芝は何が目的なのかまるではっきりしませんが。
しかも、ピコイオンは通常水から発生させるのに対し、この掃除機用のピコイオンは水の補給は必要ないようです。…多分元々低性能な上に、今回はもっと低性能なのだと思われます。
※この東芝でも例外的なピコイオン発生装置は、ナノイーと同じく結露式のイオン発生装置です。ただ、性能が相当悪いようで、室温が約14度未満だとピコイオンは発生しません。また、室温が約14度以上あっても、湿度が30%程度だとやはり発生しないようです。なので、冬は無理かもしれません。イオンの目的に関しては、空気清浄が目的のようですが、18L密閉容器中の菌を抑制するのに4時間かかっているので、あまり実用的とは思えません。それに関しては、掃除機にプラズマクラスターを付けた場合にも、同一地点での使用時間が少なすぎるために、実用的な効き目があるとは思えませんが。
あとは、新設計のグリップ部や軽量化した延伸管など、最新の設計品が順当に投入されています。


延伸管を思いっきり前に傾けますと、右の写真の中央に写っているボタンが押されることになり、下の図のように外れます。




シャープ製EC-VX210、EC-AX110と比べた場合には、シャープ製では未登場の機能 "ゴミ逃しまセンサー" では優位に立ちますが、向こうにはあるダストカップ部でプラズマクラスターイオンを使って静電気を除去し、ゴミを専用部品で圧縮して捨てやすくする機能では、不利になると言えるのではないでしょうか。
あと、吸込仕事率がシャープ製では450Wとどうにか普通の掃除機の範囲にあるのに対し、このトルネオではダイソン並みの200W程度かもしれないので、部屋の隅を吸う能力ではシャープ製が勝ると考えられます。勿論その場合には、サイクロン部の性能でこちらが優位に立つことが考えられますが、あると結構迷惑なモーター式フィルター振動機構(シャープにもあります)を備えているところから見ると、大した性能ではないのかもしれません。
何にせよ、発売が楽しみです・・・。
※店頭で実演機を見て来ましたが、自動フィルタークリーニングが五月蠅すぎ&長い・・・。あれを聞いた上で購入する人がいるかは疑問かも( ⇒一番下の動画で音を聞けます!←何と動画をすり替えられて、最後をカットされてしまいました!)。
あと、排気の角度に問題がありまして、後ろで床のホコリを舞上げます。何故あのようになるかは全く理解できません。デザインを優先したようにも全く見えませんので、何を考えているのか分からないです・・・。
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
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![]() | ・楽天![]() ・amazon [レビュー有] ・口コミ・評価:感想(_件)を参照 ![]() ・ヘッド形状:フロアフリーイオンヘッド(自走式?パワーブラシ) ・目詰まり対策:モーター式フィルター振動機構 ・吸込仕事率:450W ・本体重量:4.9kg ・運転音:53dB〜約49dB ・排気方法: ― ― ― ・持ち手(本体):固定式 ・色:レディッシュゴールド、ベルベットレッド ・ゴミ残しまセンサー(ゴミセンサー) ・HEPAフィルター仕様 ・エコモード&床上ダストゲッター(ヘッド上空の塵の吸引)有 ・ピコイオン発生機能 |
関連ページ:
・東芝掃除機
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・VC-3000X クワイエ
・VC-PG310X
・「ハウスダスト発見センサー」と「ゴミ残しまセンサー」
・各社最高級機一覧
関連サイト:
・クリーナー VC-CG510X:家電製品 Toshiba Living Doors
・サイクロン方式の新シリーズ「TORNEO(トルネオ)」(東芝公式サイト)
・東芝、吸引力が持続するサイクロン式掃除機「トルネオ」(家電Watch)