前から気になっていた、ジェット風方式なる独特の吸引方式をとる別売掃除機へッド、「ミラクルジェット(Miracle Jet)」をとうとう買いまいました(…ピンクだけ処分価格で売ってました)ので、その感想を書きたいと思います。
これはテレビ通販でも扱われることがあるようなので、ご存じの方も意外といらっしゃるのではないでしょうか。
まずは箱です。ネットでは箱の写真は見かけたことがないので、やはり初めてご覧になる方も多いのではないでしょうか。
…実のところ、箱は価格(定価)に見合った立派なものです。何となく意外だったので驚きました。(笑)
これが商品の裏表の写真です。
黒い大きなローラー状の物が見えますが、それは単なるタイヤです。スムーズにヘッドを動かすことが出来るように、と付いています。
見ての通り、裏側には無数の溝が掘ってありまして、何とその溝の一つ一つの中に小さな穴が開けられ、また、そのそれぞれに柔らかなゴム製の小さな板が付いています。
ジェット風方式という言葉の意味は良く分かりませんが、どうもそのゴムの板が吸引力の強弱に合わせて曲がり、床とのすき間の広さを調節しているように思えます。
それと同時に恐らく、曲がったゴムの板が角度的に吸気を床に叩きつけてホコリを取りやすくしています。
また、このヘッドは何と絨毯やマット等に貼りつかないのですが、その秘密が、無数の溝とそこに開けられた穴にあります。
それらの穴は、ヘッド上部の穴とつながっており、また、溝があるので、空気の流入口が塞がってしまうことは実際上なく、ヘッドの裏から例え軽くても質量のある物を吸いつけるよりは、溝の穴を通じてヘッド上部の空気を吸う方が優先されるようです。
そして、穴があいているとは言っても、そこから吸った空気は必ず一度床面かその寸前を通りますので、それで上から空気を吸っていても吸引力が削がれることはありません。
こういう方法は、ヘッドの作り方として盲点だったのかもしれません。
実際に使ってみた感想としては、我が家のシャープ社製サイクロン掃除機 "EC-CT10" (のedion販売用EC-E1E5)の純正タービンヘッドよりははっきりゴミがよく取れるようです。
普通に掃除をしても、いつもよりゴミがかなり多く出た(初回は普段の倍程度)ので驚きました。
ただ、感覚的に驚異的な性能かと言えば思った程ではないというのが実感で、絨緞の表面の糸くずのようなものを吸うのに意外と手間取って、ヘッドを何度も前後させなければならなかったりします。
思うに、これはジェット風方式というだけあって、他のヘッドよりも絨緞の内部に強く、それでゴミが多く取れるのかもしれません。
我が家の掃除機は吸込仕事率450Wとパワーは弱めなのですが、このヘッドを付けて掃除を始めると、いきなりモーターが微妙に過剰運転になります。なので、普通の掃除機の "強" 運転では、吸込口が若干窮屈な作りなのだろうと思います。
ウチには私の部屋専用の三洋製の吸込仕事率260Wのハンディクリーナー "パワッ子" があるのですが、これに付けるとやはり吸込はやや弱いです。やはり絨毯表面の糸くずなんかの吸込に不満があります。
世の中には、ミーレの掃除機や、ダイソンの掃除機にこれを付けて満足している人たちがいらっしゃるようですが、ミーレもダイソンも、吸込仕事率はパワッ子には及びません。ミーレの普及機ブルーラグーンは170Wですし、ダイソンだと高性能なデジタルモーター機でも210Wしかありませんので。
なので、私としては正直解せません。吸込仕事率がパワッ子以下の掃除機に同じミラクルジェットを付けた場合には、吸引力ははっきりパワッ子以下のはずなんですが・・・。
(※私としては、ミラクルジェットは吸込仕事率350W程度以上の掃除機に装着するのが良いと思います。ただ、時々ヘッドを変えると、ヘッド下での空気の流れが変わって取れていなかったゴミが取れたりすると思うので、ダイソンやミーレ用に買っておくのも悪くはないと思います。あと、たまにマキタ製コードレスに付けたい方がいらっしゃるようですが、マキタの吸込仕事率は14〜30W程度なので、ちょっとどうかと思います)
ヘッド付け根の可動部です。左右には360度回転し、上下には使用に不自由のない程度に動きます。
ベッドの下等を掃除するために水平には(普通には)出来ませんが、それでも写真を見ての通り、多少斜めで良いなら水平には出来ます。
周囲には、家具等への傷付き防止用のゴムも一応貼ってあります。
お手持ちの掃除機のパイプとの接続部はこういう不思議な構造です。
黒い専用の輪ゴムを、お手持ちのパイプとサイズの合う溝にはめた上で強引に押し込んで固定します。
ただ、合わないことも・・・というか不思議なことに一般的であるはずの我が家のEC-CT10には合いませんでしたので、別売の一般的な継ぎ手パイプを間に噛ませることにしました。
写真に写っているのはパナソニック製で、130円位でケーズデンキで買ったものです。
これはあまり強く(掃除機の)パイプにはめると、継ぎ手パイプがパイプから外れなくなって困ります。(笑)
そして勿論、緩くはめておくと、掃除の途中で抜けてしまいますので結構ストレスになります。
この辺りには専用ヘッドの良さを改めて感じました。
このヘッドは、回転ブラシを使いませんので、ブラシに毛や糸が絡むことはありません。また、素材がプラスチックで、モーターが入っていないため、かなり軽いです。持った時の重量感は、プラモデルを想起させます。
ただ、ゴムの小さな板が全体的に若干床をこすりますので、絨毯上で使う際には、見た目よりは床との抵抗を感じます(あくまで、見た目よりはという程度です)。
また、これにはモーターによる自走がありませんので、自走能力の高いヘッドをお使いの方からすれば、多少不便に思えるかもしれません。
それに加え、フローリングを掃除する場合には、タービン式であれ、モーター式であれ、回転ブラシには掃き掃除の効果があったりします。
しかし、これにはそういう効果はなく、単に吸込をするだけです。なので、私としては、フローリングでは元々付いていたタービンヘッドを使うことにしています。
ただ、ハンディクリーナーの日立のこまめちゃんや、パワッ子のように純正ヘッドがまともでないものだと、これは床掃除をするには一応最高のヘッドではないかと思います。実のところ、驚きの使いやすさです。(笑)
また、使用時の音に関してですが、箱には "静音&省エネ設計" と書いてある割に五月蠅いです。 "ピュォー" と独特の効果音がします。 "ジェット風方式" というだけあって、風切り音が結構ある訳です。
あとこれは、そのままで布団掃除にも使えます。布団用カバー付属版も売っていますが、カバーを付けると使いにくいというのが定説のようです。
もちろん、床を掃除するヘッドと布団を掃除するヘッドが同じでは気分が悪いと思いますので、最初からこれを布団用ヘッドとして買う選択肢もあるということです。
多少高く付きますが、三洋の "アトピット・ターボ" (※販売終了)とは大して変わりません。そして勿論、本来のヘッドが壊れた際には、代打として使用することも出来ます。(笑)
※お買い求めになられる方で、万が一お手持ちの掃除機に接続できなかった場合は、「別売ヘッドを繋げない場合」のページをご覧下さい。
※2014年12月17日のミヤネ屋 "伝説の実演販売王が緊急生紹介!" のコーナーで、当製品が紹介されています。
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
・JES-FC1 ミラクルジェット | |
・楽天 ・amazon [レビュー有] ・口コミ・評価:レビュー(_件)を参照、Ya! ・ヘッド方式:ジェット風式(発明品) ・国内メーカー製掃除機の大半に接続可能なものの、パイプの先が特殊な形状のものには適用不可。外国メーカー製品には接続できないものが多いとのこと。ダイソンだとDC12とDC08テレスコープには接続可能でそれ以外は不可能。 ※吸込仕事率600W前後の掃除機には、下載の「2」をお勧めします | |
後継製品
・ミラクルジェット2 | |
・楽天 ・amazon [レビュー有] ・楽天レビュー:レビュー(_件)を参照 ・ヘッド方式:ジェット風式(発明品) ・全メーカー共通つぎ手パイプ付き(外国製など一部に対応せず) ・色:ダークグレー、オフホワイト ・ゴムブラシの対磨耗性能が向上したのが主な変更点。制作者の話として、旧型と吸引能力にほぼ差はないということです ・おふとんパット(布団掃除用カバー)は標準付属品となりました | |
関連ページ:
・レイコップ・その他布団専用掃除機(ハンディタイプ)