今年(2009年)も発売になる日立のサイクロン掃除機のハイエンド機は「CV-RS3100」(2段ブーストサイクロンRS)という名前になりました。
一昨年がCV-RS1で、昨年がCV-RS3000でしたので、僅かに変更を加えたマイナーチェンジの製品かと思いきや、完全なモデルチェンジでした。
コンセプトはズバリ、「見た目でサイクロン掃除機と思われたい」だと思います。(笑)
見た目が、特に(自称)サイクロン部の形状がダイソンに相当近くなり、いかにも近未来の掃除機と言った感じになりました。
しかし、実態としては、以前より訳の分からない "なんちゃってサイクロン" です。
ダイソンやシャープと同じように円筒部分が出来ましたが、実は別にそういう形ではなくて良い物で、実質的には安くてヒットしているCV-SM8とほぼ変わらないと思います。
ただ、必要もない(はず)のに吸気を回している上に、一応静音構造になっているからか、吸込仕事率が著しく低く、たった460Wということになっています。
静音性も、以前の「CV-RS3000」が業界最高レベルの49dBを達成していたのに対し、今回のモデルは55dBとなり、かなりレベルが下がっています。
長所としては、ティッシュをメッシュフィルター部に装着して使うのが標準となりましたので、ゴミ捨て・手入れが前モデルより一応楽になっているはずです。
ただ、ティッシュの装着は何とダストケースを引っくり返して行わなければならないようなので、若干使いづらいかもしれません。
また、ティッシュを挟んでいても、通常ゴミは容器下部の蓋の部分に落ちていると思うのですが、その部分の構造が今のところ不明、かつ不思議です。
(※実機を見てきましたが、吸気用の穴があいている部分は底の斜めになっている部分の一番上にありますので、注意して扱えばゴミが落ちることはないと思います。しかし、ゴミの満タン時に前に傾けると落ちるのではないかと思います。
また、サイクロン部(ゴミの回転部)にダストボックスを通らない吸気の流路が設けられていまして、ダストボックスが詰まっているとそちらに多く空気が流れ、ホコリもメインフィルターに直接行くことになるはずです。しかも、同様の[なんちゃって]サイクロン部を持つ東芝クワイエや三菱ラクルリと比べると、その部分にある網目が粗いので、かなり危うい方式だと思います。
ただ、その妙な仕組みがあるおかげで、CV-SM8がゴミ満タン時に紙パック式のごとく吸引力が落ちるはずである代わりに、簡単には落ちないと思います。その代り、プリーツフィルターというメインフィルターがSM8より詰りやすい仕組みとなっているはずです。ただ、非常にややこしいですが、SM8のフィルター振動清掃機構が電源コード連動式であるのに対し、これはモーターにより電源を切る度に振動・清掃されるはずですので、それでフィルターの詰りやすさを緩和していると思います)
一応前モデル「CV-RS3000」と、この「CV-RS3100」の変更点をまとめておきますと主なところでは、、、
- サイクロンの方式の変更。フィルター部へのティッシュ装着が標準に
- 従来のヘッド、「ごみハンターヘッドα」が「ワイドごみハンターヘッド」にグレードアップ(ヘッドは下位機種のCV-SP10や、紙パック式のCV-RP2100、CV-PP10と共通です)
- 吸込仕事率が510Wから460Wに低下
- 静粛性が、49〜約45dB ⇒ 55〜約45dB
- 付属品だったふとんブラシが廃止に
といったところです。
超高性能なULPAフィルターは今回採用されているとは書いてありませんが、集塵率は落ちていないようなので、フィルター性能は従来機と互角と思われます。
ちなみに、 "2段ブーストサイクロン" というのは、何を言っているかさっぱり分かりません。その部分では管が細くなっていたりするんですかね(好き勝手な名前を付けた可能性が高いです)。
仮に一段目はそうだとしても、二段目はそもそもありません。二段目と宣伝している部分には金属製のメッシュフィルターと挟んだティッシュがあり、そこでは確実に風速が落ちます。
色々調べて冷静に比べる人にはこのように言われてしまうのを覚悟の上で、それでも売り上げを上げなければと、きっと悲壮な覚悟で臨んでいらっしゃるのでしょう。
しかし、実売価格で15,000円位であれば購入を考えても良いと思いますが、この価格では正直私は御免です。(汗)
(でも、形は大蟲みたいでカッコ良いですので、気に入った方は是非お買い求め下さいませ! ^^)
※価格は変動します。時価はリンク先にてご確認下さい。
・CV-RS3100 2段ブーストサイクロンRS ― ― ― | |
・楽天 ・amazon ― ― ― ・口コミ・評価:感想(_件)を参照 ・ヘッド形状:ワイドごみハンターヘッド(自走式) ・目詰まり対策:自動スパイラル除じん機構&ティッシュ装着 ・吸込仕事率:460W ・本体重量:5.3kg ・運転音:59〜約51dB(2009年新基準)/55〜約45dB(従来基準) ・排気方法:分散排気 ・持ち手(本体):不明(固定式×1) ・色:パールホワイト、ルビー、アクアマリン ・ヘッド上空のチリも吸引 | |
先代モデル
・ロボットサイクロン CV-RS3000 ― ― ― | |
・Yahoo!S ― ― ― ・amazon ― ― ― ・口コミ・評価: ― ― ― ・ヘッド形状:ごみハンターヘッドα(自走式パワーブラシ) ・目詰まり対策:約10年間フィルター掃除不要 ・吸込仕事率:510W ・本体重量:5.2kg ・運転音:49〜約45dB ・持ち手(本体):固定式×1、折り畳み×1 ・色:シャンパン、ルビー ・HEPA&ULPAフィルター同時装着 ・ヘッド上空の塵も吸引 ・電動ふとんブラシ付き | |
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