「ダイソンデジタルスリム」と呼ばれる、一見スティックタイプのシリーズは、実は同社製コードレスハンディクリーナーに専用の延伸管と床用ヘッドを接続しただけの製品です。
これら全機種には、ハンディクリーナーとして使うためのノズルも付属しているため、ハンディのみのタイプとして売っているものと、完全に同一の製品として見ることが可能です(※付属品が違う場合有)。


なので、単にコードレスハンディクリーナーが欲しいのであれば、ハンディのみのシリーズを買えば良いですし、床や高所も掃除したいのであれば、このデジタルスリムのシリーズを買えば良いということになります。
発売日 | 2014/10/23 | 2013/9/13 | 2012/9/27 | 2011/2/14 |
機種 | DC74 | DC62 | DC45 | DC35 |
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吸込仕事率 [※「強」/「通常」] | 100/28W | 100/28W | 65/28W | 65/28W |
「強」稼動時間 | 6分 | 6分 | 8分 | 6分 |
「通常」稼動時間 | 20分 | 20分 | 20分 | 15分 |
回転ブラシON時 「通常」稼動時間 | 16分 | 17分 | 20分 | 13分 |
ヘッド | フラフィ型(CF) | 軽量型(CF) | 旧型(CF) | 旧型(CF) |
回転ブラシパワー | 〇〇 | 〇〇 | 〇〇 | 〇 |
トリガースイッチ | 軽い | 軽い | 重い | 重い |
本体/全体重量 | 1.22/2.3kg | 1.22/2.03kg | 1.30/2.30kg | 1.30/2.22kg |
充電時間 | 3.5時間 | 3.5時間 | 5.5時間 | 3.5時間 |
バッテリー価格 | 8,640円 | 8,640円 | 8,640円 | 6,480円 |
バッテリー交換 | ネジ式 | ネジ式 | 前期:ボタン式 (〜2013年5月) 後期:ネジ式 | 前期:ボタン式 (〜2013年5月) 後期:ネジ式 |
小サイクロン数 | 15個(2層) | 15個(2層) | 6個 | 6個 |
フィルター清掃目安 | 1ヶ月に1度 | 1ヶ月に1度 | 1ヶ月に1度 | 1ヶ月に1度 |
※ヘッドの「CF」とは、回転ブラシに導電性の "カーボンファイバーブラシ" を採用し、静電気で床に張り付いたホコリを取りやすくしたタイプであることを表しています。
DC74
最新DC74は、ヘッドに "ダイソン フラフィ" と名付けられた新型ヘッドを装備しているのが特徴となります。
これは床面との密着度を高く保つことで高い集塵力を生みつつも、ヘッド前のカバーを取り去ることで、固形ゴミもそのカバーで弾くことなく吸い取ることが可能となった、他に例のないアイデア商品です。
従来ダイソンでは、猫砂を弾いて吸えないという類の苦情が多くありましたが、これで一応解決ということになります。
ただし、その代償として、前年度型DC62でせっかく軽くなったヘッドがまた重くなってしまいました。しかし、ヘッドには大きめの回転ブラシによる若干の前進力が生まれたようで、操作感は軽くなったという話です。
また、これはあくまでこれで上手く行けばということになりますが(笑)、キャニスタータイプの次回作でも、同タイプが採用される可能性は高いです。
ヘッド以外に関しては、新型DC74は前年度型DC62とは、新型ヘッド対応型の電源回路以外同一です。
更に旧モデルとの比較
2013年度発売のDC62では、吸込仕事率の最大値が従来比1.5倍であるのが目立ちます。
しかし、ヘッドがDC48(ヨコ型)と基本同タイプの軽量型になって軽くなったのと、トリガースイッチが軽く握りやすくなったことで、使いやすくなったのが非常に大きいです。なので、使うのが女性であれば、可能な限りDC62(かDC74)にするのが良いでしょう。
ただし、使い方として、ハンディクリーナーとして使うのが主であれば、長時間の連続使用はあまり考えられず、この場合トリガーを引く指はあまり疲れませんし、幅広の床用ヘッドの使用を前提とする高吸込仕事率も、必須ではありません。
また、ソファーからペットの毛を取る用途がなければ、使うノズルは主に先端にブラシが付いた "コンビネーションノズル" となると思います。




※これら "コンビネーションノズル" と "すき間ノズル" は、デジタルスリムとハンディタイプのどの機種にも付属しています。
そしてその場合には、"回転ブラシパワー" が弱くても関係ありません。
なので、その場合には、旧DC35でも構わないのではないでしょうか。
尚、最新DC74、及びDC62ではサイクロン部の遠心力が強化されているはずですが、フィルター清掃の目安は1ヶ月に1度のままとなっています。
バッテリー交換方式
DC74とDC62では改悪点もあり、ダイソンのコードレスタイプとしては初めて、バッテリーはネジによる固定式となりました。
しかし、実はDC45とDC35においても、2013年5月以降の製造品は、同様の方式に公式発表なしで変更されています。
これに関しては、緩むことがあるからという理由だそうで、そうなると電流回路の接触不良や、一応はバッテリーの脱落の可能性もない訳ではありません。
その変更により、バッテリーのみをコンセントの近くに持って行って充電することは基本考えられず、原則本体ごと(※延伸管+床用ヘッドは不要)充電位置に置く必要があります(※この点を妙に激しく突いて来たのが、シャープの「EC-SX200 フリード」です)。
また、予備のバッテリーを用意し、バッテリーが切れたら交換するという使い方も出来ない訳ではありません。しかし、ネジの脱着を繰り返すと、ネジ山やネジ穴がダメになる可能性があるので、あまり好ましくはないはずです。もっとも、8,640円もする予備バッテリーを購入してまで、そうしようとする方は少ないはずですが。


※これはDC45ですが、2013年5月以降、及びDC62以降では、取り外しにはドライバーが必要です。
バッテリーの交換に関しては、DC45とDC35は、オフィシャルショップに一応バッテリー販売用のページがありますが、DC62に関しては発売後1年以上経過しても未だ掲載されておらず、最新のDC74に関してもやはり掲載はありません。
バッテリーの交換が必要な場合は、ダイソンお客様相談室までお問い合わせください
とあるだけで、バッテリーの交換方法、及び製品廃棄時の取り外し方の解説はありません。
しかし、DC45とDC35の後期型に関してもこれは同様ですが、何も書かれていなくても、バッテリーはネジ式で自分で外せるので、電話注文で送られてくるバッテリーを自分で交換する方式であるそうです。
収納用 "壁掛けブラケット"




ダイソンデジタルスリムの標準的な充電・保管方法は、この "ブラケット" と呼ばれる専用の壁掛けを壁にネジで固定し、そこにハンディ部を納めるものです。
充電アダプターは、左下の写真のように、器具の中にプラグを通すことで固定し(この状態で強固に固定されています)、本体を収めることで自動的に電極が接続されます。
右下の写真では、ノズルはハンディ用を装着していますが、本来は延伸管と床用ヘッドを付けたままで、地上高約1.2m程度の位置でヘッドを下にしてぶら下げることになります。
これにおける取り外し、及び装填は、実は全体を少し真上にスライドさせた上で行う必要があります。なので、例えば誰かの体がこれに強く当たっても、本体が外れて落ちるということは原則として考えられません。

これはネジで壁に固定しなければならないのですが、ネジ穴は黄緑の矢印の2箇所です。
ネジはセットに付属していないので、ホームセンターで別途購入する必要があります。購入は大抵20個程度のセット品となってしまい、価格は100円程度です。
これは壁に穴を開けなければならないので、それが可能である方とそうではない方がいらっしゃいます。
賃貸の場合普通無理で、私は親と同居なので持ち家ですが、我が家でも無理です。
壁ではなく、家具に取り付けるという手段もありますが、やはり出来ない方が多いのではないでしょうか。
その場合には、充電は先程の写真のように、本体に直接充電アダプターをつなぐことで、行うことが可能です。
これら4機種では、DC35のみ現行型から外れましたが、お買い得価格でまだまだ売られていますし、通販でオプション品をおまけに付けた特別モデルとして販売される場合もあります。
"デジタルスリム" ⇒ "V6" へ
このコードレスシリーズは、2015年5月発売分から、ハンディ部のみのシリーズと名称が統一され、「V6」シリーズと呼ばれることになりました。
情報の更新は、今後はそちらのページにてということになります。
デジタルスリム
V6 Fluffy,V6 Animalpro,V6 Motorhead,DC74,DC62,DC45,DC35
V6 Absolute,DC44[※並行輸入品]/DC45MO[※ジャパネットたかた機]
V6 Mattress&Trigger,DC61,DC34,DC31,DC16
DC30[※並行輸入品]
関連ページ:
・ダイソン掃除機比較[キャニスタータイプ]/V6シリーズの違い
・マキタ コードレス掃除機比較(ハンディ&スティック2WAY式)
・東芝 VC-CL1200/VC-CL200(ハンディ&スティック2WAY式)
・三菱 HC-VXE20P iNSTICK(ハンディ&スティック2WAY式)
・シャープ EC-SX200 FREED(フリード)(ハンディ&スティック2WAY式)
・B&D CS3250 ORA(オーラ)(スティック&ハンディ2WAY式)
・日立 PV-BC500 パワーブーストサイクロン(スティック&ハンディ2WAY式)
・エルゴラピード・リチウム(スティック&ハンディ2WAY式)
・パナソニック MC-BU100J(スティック&ハンディ2WAY式)
関連サイト: